あの名作にまた会える!『ローマの休日 日本公開70周年 4Kレストア』日曜洋画劇場補完〈吹替版〉この春限定ロードショー

日本初上陸から70年を迎え、この春またあの忘れがたい名作『ローマの休日』が映画館に帰ってきます。今回は貴重な日本語吹替版での上映で、ますますこの映画の世界に引き込まれてしまうこと間違いなし!(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

ローマの休日 日本公開70周年

今から70年前の1954年4月、一本の歴史的な映画が日本公開され、空前の大ヒットを記録した。それが現在も多くのファンに愛され続け、新しい観客も魅了し続ける名作『ローマの休日』。

米本国での70周年を迎えた昨年夏、『製作70周年 4Kレストア』〈字幕版〉が全国ロードショーされ好評を博したが、今度は日本での公開70周年を記念して、新たに〈吹替版〉で上映されることになった。

某国の若き王女アン(オードリー・ヘプバーン)が親善旅行中に連日の公務でうんざりしていた時、ローマの宮殿から脱出。そんな王女は街中で偶然出会ったアメリカの派遣記者ジョー(グレゴリー・ペック)と出会い、スクープをものにしたいジョーの思惑もあって、彼のガイドによって古都ローマで一日だけの観光を大いに楽しむ。だがジョーと王女の間にいつの間にか強い恋心が芽生えてしまい……。

というストーリーは、名匠ウィリアム・ワイラーによる絶妙の演出によって、これまで数多の観客の心を掴み、何度も何度も繰り返し見られる稀有な名作ロマンス映画として不動の地位を築いてきた。

そこでファンには大いに気になる今回の吹替版音声には、1979年にテレビ放送された「日曜洋画劇場」の音声が使用されている。

本作でアカデミー賞主演女優賞を獲得したオードリー・ヘプバーンが演じたアン王女に池田昌子、ハリウッドが誇る名優グレゴリー・ペックが演じたジョー役に城達也のゴールデンコンビが当たり、理容師のマリオ役は広川太一郎が演じている。放送時にカットされた約20分の吹替欠落部分を、1994年製作のソフト版音声で補完しての上映となる。

「日曜洋画劇場」版音声はこれまでパッケージソフトや配信などでも使用されていない貴重な音源なので、ぜひこれを劇場で楽しみたい。

また「日曜洋画劇場」と言えば、忘れられないのが番組の冒頭と最後に登場した伝説の映画評論家・淀川長治氏による名調子が印象的な作品解説。〈字幕版〉に続き今回の上映でも、前説・後説あわせ約3分の淀川さんによる解説映像が流れる(1979年11月11日放送「日曜洋画劇場」で放送されたもの)。「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の名フレーズと共に、映画愛の溢れた淀川さんの懐かしい姿がスクリーンで甦る。

字幕版以上に吹替版は映画の世界に没入できる絶好の機会。「日曜洋画劇場」を知っている世代も知らない世代も、より細部まで『ローマの休日』の魅力の真髄を大きなスクリーンで味わえるこのチャンスは見逃せない!

淀川長治 プロフィール

写真提供・川喜多記念映画文化財団

雑誌編集者、映画解説者、映画評論家として長く活躍し、ヨドチョーさんなどの愛称で親しまれた。32年間にわたって「日曜洋画劇場」(現・テレビ朝日)の解説を務め、1989年に亡くなる前日まで番組の収録に臨み、計1629作の映画解説を担当した。

吹き替えキャスト

(日曜洋画劇場版/補完部分:ソフト版 ※放送時カット部分はソフト版に切り替わります)

  • ジョー・ブラドリー/グレゴリー・ペック…城達也/城達也
  • アン王女/オードリー・ヘプバーン…池田昌子/池田昌子
  • アーヴィング・ラドヴィッチ/エディ・アルバート…木村幌/大塚明夫
  • マリオ/パオロ・カルリーニ…広川太一郎

SCREEN編集による劇場版パンフレットが販売!

昨年の公開時も販売されたSCREENの編集による劇場版パンフレットがオビを新たに加えて再発売されます(中味は字幕版の時と同じです)。この機会にお手に取ってください。

『ローマの休日 日本公開70周年 4Kレストア』 〈吹替版〉

ウィリアム・ワイラー監督がハリウッドのスタジオを飛び出して、イタリアのローマでロケ撮影を敢行したロマンス映画の金字塔。映画初主演のアン役オードリー・ヘプバーンが一躍世界的スターに躍り出た。ローマを訪れた某国王女アンが街中に脱出。そこで米記者ジョーと出会い、一日限りの観光を2人で楽しみ、やがて恋心が芽生えていく。

『ローマの休日 日本公開70周年 4Kレストア』 〈吹替版〉
2024年4月5日(金)公開
アメリカ/1953/1時間58分/配給:TCエンタテインメント
監督;ウィリアム・ワイラー
出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック、エディ・アルバート

Copyright(C)1953 Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved.TM, (R)& (C) 2024ByParamount Pictures All Rights Reserved.

Sponsored

© 株式会社近代映画社