兵庫県の斎藤元彦知事や県幹部を誹謗中傷する文書を作成、流布した疑いがあるとして、西播磨県民局長が解任された問題で、この元県民局長の男性職員(60)が4日、公益通報制度に基づき県に通報したと公表した。
県は、男性職員が作成した「斎藤知事の違法行為について」という文書内容の真偽を、懲戒処分の手続きの中で調査するとしたが、男性職員は「真相究明を期待することが到底できない」と批判し、公益通報をしたとしている。
県は、職員や外郭団体などから不正の告発を受け付ける公益通報窓口を設けており、受理されれば県当局が調査する。事実と確認された場合は是正措置を講じ、結果を通報者に連絡する。男性職員は「公益通報も県の内部機関の一つで、完全な第三者たり得ないが、現時点では最善の対応策だと考えた」としている。(前川茂之)