最上稲荷(岡山市北区高松稲荷)は、高齢者や身体障害者ら石段や坂道を上ることが難しい人でも参拝しやすいようにと、本殿下の仁王門西側の石段脇にエレベーターを設置した。4日、竣工(しゅんこう)式を開き、使用を始めた。
エレベーターは仁王門と本殿や売店にほど近い「結界廊」付近を結ぶ。高齢者らはこれまで高低差8.5メートルを約50段の石段で上るか、近くの坂道を使うしかなかったという。
エレベーターは一度に9人程度乗ることが可能。同稲荷が昨年8月から工事を進めていた。
竣工式には総代や工事関係者ら15人が出席。大瀬戸泰康執事長らが読経をささげ、テープカットで落成を祝い「乗降始め」も行った。
大瀬戸執事長は「気軽にお参りしていただき、最上稲荷を身近に感じてもらえる一つの助けになれば」と話していた。
エレベーターの運行は毎日午前5時半~午後7時。大晦日と1月1~3日、「朔日(ついたち)参り」がある各月の最終日は午後7時~翌日午前5時半も運行する。