大谷翔平 41打席目の今季1号にチームメートが「彼は本当に大変なんだよ」と〝同情〟

本塁打を放ちチームメイトに祝福される大谷翔平

ドジャース・大谷翔平投手(29)が放った今季1号にチームメートも称賛の嵐だ。3日(日本時間4日)の本拠地ジャイアンツ戦に「2番・DH」で先発出場し、7回の第4打席で新天地初のソロアーチ。ここまで開幕から8試合連続、40打席連続でいずれもノーアーチが続き、自己ワーストとなっていたが、ようやく長いトンネルを抜け出した。

4打数2安打1打点をマークし、打率は2割7分。チームも5―4で僅差をものにし、大谷はバットで4連勝に貢献する格好となった。

苦しみ抜いたユニコーンの待望の一発を米主要メディアも大きく報道。米3大ネットワークの大手放送局「ABC」も「ショウヘイ・オオタニが、ドジャース初本塁打となる430フィート(約130メートル)弾を放つ」と報じ、ダイヤモンドを一周してベンチに戻ってきた大谷が同僚のテオスカー・ヘルナンデス外野手(31)に「ひまわりの種」をシャワーのように浴びせられるなど、チームメートから手荒な祝福を受けたことをリポートしている。

同局はこの4か月間、大谷にとってドジャースと締結した7億ドル(約1015億円)の契約金というプレッシャー、新天地への移籍が「足かせになっていたのかもしれない」と指摘。そして「最も衝撃的だったのは、長年の通訳であり側近でもあった水原一平氏の解雇につながった賭博スキャンダルだ。彼はその不安と向き合ってきた。シーズン開幕から8試合は低調な滑り出しだったが、敵地サンフランシスコ・ジャイアンツにスイープを決めた試合終盤で今季初となるホームランを放った」とも評している。

ロバーツ監督は試合後、大谷の今季1号に「確かに安堵感はあった。それは確かだ」とコメント。ベテランのミゲル・ロハス内野手(35)も同局のインタビューに「彼の肩や顔、すべてから安堵の表情を見ることができてよかった」と述べ、次のように大谷に対し〝同情〟している。

「彼は本当に大変なんだよ。プロとして、毎日あらゆることに対処するために懸命に働いている。メディアも多いしね。私たちはショウヘイに多くのことを要求しているし彼が成功を収めるのを見ることは、私たちにとって常に重要なこと。だからこそ彼が最初の本塁打を放ったことは、大きな意味を持つと思うよ」

大谷の放った今季1号は、自らに取り巻く呪縛を完全に振り払う〝クリーンアーチ〟となるか。そのきっかけとなることをドジャースの面々は切望している。

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