待望のプロデビュー戦初日は54位発進 政田夢乃のモチベーションは“親孝行”

無事プロとしてのキャリアをスタートさせた政田夢乃(撮影:福田文平)

<YANMAR HANASAKA Ladies Golf Tournament 初日◇4日◇琵琶湖カントリークラブ 栗東・三上コース(滋賀県)◇6482ヤード(パー72)>

昨年11月の最終プロテストに合格した21人のうち14人が出場した国内女子下部のステップ・アップ・ツアー開幕戦。待望のプロデビュー戦となった選手は6人だが、そのなかの一人である政田夢乃は2バーディ・4ボギーの「74」でラウンド。2オーバー・54位タイで第1ラウンドを終えた。

そんな初日の朝は、練習場でショットに違和感を覚えてのスタートだった。「6番のパー3でティショットを左に曲げてからおかしくなった」とフェアウエーキープ率は44.44%、パーオン率は50%とショットに苦しんだ一日。それでも「パットが良かったので、なんとかこのスコアに収まった」と落ち込む様子はなかった。

「レギュラーツアーは3月に開幕してもう1カ月。自分も早く試合に出たいと思っていました」。悔しさよりもプロとしてのキャリアをスタートさせた喜びのほうが勝るデビュー戦。プロテスト合格までに5年も要したのだから、2オーバーくらいで下を向くつもりはない。

「賞金を稼いだら親に車をプレゼントしたい。優勝の副賞ではなく、自分で稼いだお金で買ってあげたいんです」。ホールアウト後にはサインを求めるファンが長蛇の列をつくった。アマチュア時代から多くのゴルフファンの支持を集める23歳は「親にはいつもサポートしてもらった。感謝の気持ちです」と話し、親孝行が大きなモチベーションとなっている。

巻き返しを期す2日目。「60台で回って、しっかり予選は通りたい」。QTランク147位でステップ・アップ・ツアーがメインとなる1年目に、北海道出身のルーキーは「目標はまず1勝。得意のアイアンでピンを攻めるゴルフを見てください」と自己PRも忘れていなかった。(文・臼杵孝志)

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