バス運転手の人材確保が課題となる中、岩手県滝沢市の自動車学校で4日、運転体験会が行われました。去年の体験会に参加した男性が今月、バス会社に入社するなど成果も出ています。
バスの運転体験会は、岩手県北バスが去年11月に続いて企画したもので、滝沢市のSTモータースクール北校で6人が参加して行われました。運転するのは、32人乗りの教習用のバスです。参加者はバスはもちろん、マニュアル車の運転の経験もほとんどない人ばかりです。エンストを起こしたりカーブの手前で急減速したりしながら初めてのバスの運転に挑戦していました。
(体験会に参加した人は)
「クラッチを踏むときのギアの操作とハンドルを回すときの車の重さが想像以上で思うように後ろを振れなくて脱輪しかけました」
岩手、青森、宮城の3県でバス事業を展開する岩手県北バスには現在、400人以上の運転手がいますが平均年齢は50歳代と高めです。加えて、今月1日からバス運転手の労働時間に上限が設けられたため、人材確保が課題となっています。
(岩手県北バス 大下 篤志 常務)
「入社後に大型二種免許の支援制度は用意しているんですけど応募するかどうか決める前に実際にハンドルを握ってもらって実感してもらうことが応募のきっかけになると思いました」
体験会は成果を出し始めています。今月、岩手県北バスに入社した小野寺優樹さん(19)は、去年11月の体験会への参加がきっかけとなり入社を決めました。
(小野寺 優樹 さん)
「(バスの運転は)やっぱりかっこいいし楽しいと思いました」
「自分の夢に一歩近づいたので自分の目標が手に届く感じなのでなおさら人一倍頑張って運転手に早くなりたいと思います」
県北バスは人材確保に向けて今後も体験会を開催する予定です