台湾地震 岩手県内の台湾出身者からは現地を案ずる声 支援の動きも広がる

3日の台湾での大地震で岩手県内在住の台湾出身者も不安を感じています。また、花巻市内では早くも支援の動きが始まっています。

3日の日本時間の午前8時58分ごろ、台湾東部沖を震源とするマグニチュード7.7の大地震が発生し、花蓮市では震度6強を観測しました。建物の倒壊や土砂崩れでこれまでに9人の死亡が確認されたほか、1000人以上がけがをしているということです。

2010年から盛岡市に住んでいる台湾出身の黄麗雯さんは3日、SNSのやり取りを通して家族や知人の無事を確認しました。

(黄 麗雯 さん)
「台北市の友人は仕事をしている建物自体が古くて天井が落ちて、すごくみんな動揺している」

黄さんは現地でこれ以上の被害がないようにと願っています。

(黄 麗雯 さん)
「ひとりでも早く救助されたりそれ以上の被害がないようにお祈りだけです」

一方で、県内では支援に向けた動きも始まっています。花巻市湯本の花巻温泉では3日、台湾への義援金を募る募金箱を設置しました。

(花巻温泉 及川 悟 総支配人)
「ちょうどフロントの中央の方にきのう夕方6時ごろに設置させていただきました」

花巻温泉には昨年度、台湾からおよそ5万人の観光客が訪れています。また、2021年には花巻温泉が台湾特産のパイナップルを大量に輸入して宿泊客に振る舞うなど台湾との深いつながりもあります。

(花巻温泉 及川 悟 総支配人)
「わずかではありますけれども少しでも力になれるようにという思いで(台湾には)日本を大好きな方がたくさんいらっしゃるので、また普段通り旅行ができるような環境がいち早く戻ればいいと思っている」

多くの外国人観光客を迎える花巻温泉には台湾出身者も多く働いています。その1人、陳美慧さんは2016年から花巻温泉で働いています。家族や友人は無事でしたが、ふるさとの地震の被害にショックを受けています。

(陳 美慧 さん)
「今は悲しんだり苦しんだりする時間はない。前向きしかない。がんばる」

県内の支援の輪が広がり、台湾の一日も早い復興が望まれます。

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