「ゴムありホ別で2.5」中1からパパ活する18歳少女が語る実態 被害防止に愛知県警は新システム導入へ

パパ活の実態

パパ活など今、SNSをきっかけとした犯罪に巻き込まれる少年少女が後を絶ちません。パパ活の実態と愛知県警の新たな取り組みを取材しました。

パパ活する少女が語る実態

男性との生々しいやりとり…しかし約束は守られなかった

3月、名古屋市のホテル街… 若い女性の肩に手を置いて歩いているのは、白髪交じりの70代と思しき男性。もう1人は40代位のサラリーマンでしょうか。10代後半と思われる女性とホテルの前で別れています。今、SNSを通じて若い女性がパパ活を行い、犯罪に巻き込まれるケースが後を絶ちません。

警察庁によると、2023年、SNSがきっかけで児童買春などの被害に遭った18歳未満の子どもの数は1665人。依然として高い水準で推移しています。

SNSで検索してみると、隠語を使い、性的行為について交渉する投稿が数多く見つかります。P活とは「パパ活」を意味する隠語。「大人」は性交渉を示し、「プチ」はその他のわいせつな行為を表現しています。

実態はどうなっているのか。パパ活を行っているという少女が取材に応じてくれました。愛知県内に住む18歳のA子さん。現在、親とは離れて暮らしています。

記者:
「何歳からパパ活を始めたのですか?」
A子さん:
「中学1年生からです」

A子さんがパパ活を始めたのは今から約5年前の13歳の時。当時は軽い気持ちだったと言います。A子さんは、性交渉1度につき、2万5000円で相手を募集。この5年間で会った男性の数は30人を超えています。

A子さん:
「投稿したときに、メッセージを送ってきた人たちです。1つの投稿で1時間もしない間に15人くらい話しかけてきます」

A子さんの投稿を見て、メッセージを送ってきた男性とのやりとり。A子さんが送信した「ゴムありホ別で2.5」というのは、コンドームをつけての性交渉。ホテル代は別で、2万5000円という意味です。男性は提示された条件に応じ、A子さんは男性と会うことになりました。しかし…

A子さん:
「お金をもらって会う予定だったけど、お金をもらわずに、ゴムもしてなくて…夜に救急外来へ行って、アフターピルをもらいました」

パパ活は不同意性交や盗撮などの犯罪被害の危険が伴います。それでもA子さんはパパ活をやめられないと言います。

A子さん:
「自分の周りもパパ活をしている子が多いので、みんな結構お金をもっていて、それについていかないといけないような気持ちになる。手持ちのお金がなくなりそうになったら、やらないといけないみたいな」

新システム導入でSNS絡む若者の犯罪被害を減らせ

SNSがきっかけの児童買春などの被害は高止まりしている

愛知県警、生活安全総務課。SNSを発端とした若者の犯罪被害を未然に防ぐため、2018年から児童買春や家出少女などに関する投稿を監視しています。問題のある投稿が見つかりました。

捜査員:
「投稿の中に年齢ですね。18歳未満である15歳。処女という言葉、児童が性被害に遭う危険性の高い投稿です」

警告の必要性があると判断した場合には、愛知県警の公式アカウントから警告文を投稿します。一定時間が経過した後は、問題のある投稿が削除されたかどうかも確認します。2023年は1年間に3717件の警告を行い、このうち約86%の3144件が警告後に削除されました。この取り組みに2024年度、”ある変化”が起こります。

捜査員:
「現在は人の手作業で警告などをしていますが、その作業の一部を自動化。ツールを使って自動化する予定です」

これまでは「投稿を発見」、「警告の必要性を判断」、「警告文を投稿」、「削除されたかを確認」の4つの作業全てを捜査員が行っていましたが、2024年度は「判断」以外の3つの作業を自動化するソフトウェアを導入する予定です。これにより、これまで5分程度かかっていた作業が、わずか数秒程度に短縮できる見込みです。愛知県警はこれまで以上に、犯罪被害を防ぐことができると期待しています。

捜査員:
「いわゆるパパ活は一度相手と会ってしまうと、性被害や盗撮などの危険性が非常に高くなりますので、よく考えて行動していただきたいと思います」

犯罪被害を未然に防ぐサイバーパトロールに自動化のシステムが導入されるのは、全国の都道府県警で愛知が初だということです。

© テレビ愛知株式会社