中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 ラゴスを走るLRMTブルーライン。(3月4日、小型無人機から、ラゴス=新華社記者/韓旭)

 【新華社ラゴス4月4日】ナイジェリアの最大都市ラゴスで、中国企業が建設した軽量軌道交通(LRT)が人々の移動と都市のグリーン化に貢献している。南西部沿岸にあり経済の中心である同市は、人口が非常に多い一方、交通インフラの整備が不十分なため、深刻な交通渋滞が慢性的に発生している。

 ラゴス鉄道大量輸送機関(LRMT)ブルーラインプロジェクト第1期区間が昨年9月に営業運転を開始したことで沿線の交通状況は改善した。これまで自動車で1時間以上かかった道のりが、この電車に乗れば25分で行けるようになった。高架橋区間8.1キロを含む全長13キロに5駅が設置され、設計時速は80キロとなっている。

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 ラゴスを走るLRMTブルーライン。(2月28日撮影、ラゴス=新華社記者/韓旭)

 建設を請け負ったのは中国の鉄道建設大手、中国鉄建傘下の中国土木工程集団。西アフリカ地域で中国企業が電化都市軌道交通プロジェクトを独自に設計、建造、施工、運営するのは初めてだ。動力に電気を使用することで、環境にやさしくエネルギー効率の高い移動手段を通勤者に提供している。

 運営部門のデータによると、すでに7カ月近く安全な運行を続け、定時率は100%を誇る。輸送旅客数は延べ91万人。毎日54往復が営業運転されており、今後徐々に運行本数を増やす計画だという。

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 走行中のLRMTブルーラインの車内。(2月28日撮影、ラゴス=新華社記者/韓旭)

 ブルーラインの荘艶輝(そう・えんき)運営プロジェクトマネジャーは「1編成当たり千人を乗せることができ、1人当たりのエネルギー消費量が道路輸送よりも低い上、列車にはモーターを使用しており、内燃機関で動く従来の列車と比べてもエネルギーの利用率や変換率が高い」と指摘。独立した軌道を持つことから、ラゴス市内の交通渋滞緩和にも寄与し、都市の通勤効率を高め、市民のグリーンな移動を助けるとの考えを示した。

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 LRMTブルーラインに乗った子どもたち。(2月28日撮影、ラゴス=新華社記者/韓旭)

 ナイジェリア中国研究センターのチャールズ・オヌナイジュ所長は、低炭素でグリーン(環境配慮型)発展は同国が工業化を進める中で努力してきた目標の一つであり、同ラインに代表される中国のソリューションが大都会ラゴスのグリーン化を推進しているとし、プロジェクトは両国の友好協力の象徴でもあると指摘した。

 オヌナイジュ所長はまた「電化技術を採用した列車は環境への悪影響を低減でき、ラゴス市民にグリーンで便利な移動の選択肢をもたらした。ナイジェリアと中国がさらに多くの分野で深い協力を展開し、グリーンで持続可能な発展をともに推進していくことを期待している」と語った。

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 渋滞した道路のわきを走るLRMTブルーライン。(3月4日撮影、ラゴス=新華社記者/韓旭)

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 LRMTブルーラインを降りて駅を出る人々。(2月28日撮影、ラゴス=新華社記者/韓旭)

中国企業建設のLRT、ナイジェリアの交通グリーン化に貢献

 LRMTブルーラインを降りた人々。(2月28日撮影、ラゴス=新華社記者/韓旭)

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