自民党裏金事件で処分決定 県選出の野上・田畑両氏は「幹事長注意」止まり 県民の反応は…富山

派閥の裏金事件を受けて開かれた自民党の党紀委員会が4日おこなわれ、関係議員39人の処分が決まりました。

安倍派の幹部には「離党勧告」などの重い処分が出されましたが、県選出の野上議員と田畑議員は党則に基づく処分ではなく幹事長注意を早急に行う方針が示されました。

4日自民党は派閥の裏金事件を受けて党紀委員会を開き安倍派や、二階派の関係議員ら39人の処分を決めました。

この問題を巡ってはともに県選出で安倍派の野上浩太郎参議院議員と田畑裕明衆議院議員が、派閥からのキックバックを収支報告書に記載していませんでした。

金額は野上議員が2019年からの3年間であわせて100万円、田畑議員が2018年からの4年間であわせて68万円です。

今回、処分の対象となるのは500万円以上の不記載などがあった議員39人で、県選出の野上議員と田畑議員はいずれも額が500万円よりも少なかったため、党則に基づく処分ではなく、幹事長による厳重注意を早急に行う方針が示されました。

4日の記者会見で自民党の茂木幹事長は…。

自民党・茂木幹事長:「不記載額が過去5年間で500万円未満の45人については党の聴き取り調査などでも意図的な不正な処理に関与したという事実は認められず、党則に基づく処分ではなく、幹事長による対応として厳重注意を早急に行いたい」

自民党の党紀委員会を前に街の声を聞きました。

記者:「(県選出の2人が)少額を理由に自民党の処分の対象から外れていることについてはどう思われますか?」

夫婦(男性):「それはやっぱりちょっと違うと思いますけどね。金額に関わらず、やっぱり政治家の方が判断して、1回例えば辞職するとか、そういうことが必要なんじゃないかと思いますけど」

男性:「金額がどうとかっていうのは誠意としてはどうなのかなと」「そもそもなんで受け取る形になったのかとか、もっと手前手前の川上で起きたことを知らないと多分、僕たちは納得しない」

女性:「自分で後ろめたくないんですかね…そう思わないですか。だって政治家でしょ…。国を導いていくはずの人が自分のやっていることを、なんとも思わないのかなって」

男性:「処分の基準は自民党が決めるから、それはそれなんでしょうと思いますけど、それは選挙で有権者の方は態度を示すという形が一番スマートなんじゃないですかね」

党執行部は、今回の処分で一定程度幕引きを図りたい考えですが、実態解明が明らかになっていません。処分が終わった後も、岸田総理には厳しい政権運営が待ち構えることになりそうです。

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