「シカゴはダイヤモンドを見つけたかもしれない」カブス・今永昇太への絶賛が止まず!「“哲学者”はファンにピッチングに関するマスタークラスを提供」と米メディア

想像以上だったパフォーマンスを称える声が鳴り止まない。

シカゴ・カブスの今永昇太が現地4月1日、本拠地リグリー・フィールドでのコロラド・ロッキーズ戦でシーズン初先発・初勝利を飾り、最高の形でメジャーキャリアをスタートさせた。5回2死まで相手打線を無安打に抑え、その後2本の安打を許すも、6イニングを投げ切って無失点、被安打2、9奪三振、四球ゼロという快投を見せた。

日本人プレーヤーが米国メディアを賑わせた今オフ、大型契約でロサンゼルス・ドジャース入りした山本由伸が高く評価され、今永への期待値も決して小さいものではなかった。ただ、NPBでの実績はもちろん、契約内容の違いからも30歳左腕の実力を測る声は、シーズン初マウンドを迎えるまで控えめなトーンだった。

しかし、ロッキーズ戦でのピッチングは、今後の期待を膨らませるに十分なほど、完璧と呼べる内容だった。そのインパクトは大きく、米メディア『EssentiallySports』は、同じくドジャースでメジャーデビューを飾った山本と重ね合わせて、両者のポテンシャルや今後について持論を展開している。

「シカゴ・カブスはダイヤモンドを見つけたかもしれない」

今永の投球をそのように評した同メディアは、「ヤマモトと違ってイマナガはほとんど注目されず、影に隠れているように見えた。しかし、カブスは彼のシカゴへの強い愛情を認めて契約した。そして今、その決断がノースサイダーズ(カブスの愛称)に高い配当をもたらそうとしている」と、開幕までの経緯を振り返った上で、今永のデビュー戦での投球を称えた。

さらに、「イマナガの投球は歴史的偉業と言えるだろう。野球の“哲学者”はファンにピッチングに関するマスタークラスを提供した。次々と打者が来ては去っていった」と綴っている。

同メディアは、最初の登板の結果では山本を上回っていたとしながら、「しかし、野球は1試合だけのスポーツではない」と指摘。今永と山本はそれぞれMLBで通用する特徴を持っている点を説明し、「ふたりのMLBでのキャリアはまだ始まったばかり。時が経てば状況は常に異なる方向に向かう可能性がある」とも論じている。

そして今後も、今永が山本と比較されていくと見通しながら、「シカゴは間違いなく、重要な価値を手にした」とトピックを結んだ。公式戦初戦から一気に米球界からの注目度を高めることとなった今永は、2戦目のマウンドでポテンシャルを発揮した山本とともに、ここからどんなパフォーマンスをみせてくれるか。期待は高まるばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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