一度は行きたい「尾道」4回訪問ライターが教える「迷わない3時間コース」攻略のコツ

古寺に線路に坂が一体となる尾道(撮影:西野くに)

「坂の上から見える海」。日本には横浜をはじめ、長崎や神戸など坂の上から海を見渡せる町が多い。

「坂×海=美しい」という方程式が日本には多くの町で成立しているが、その中でも、広島県尾道市は日本遺産にも認定されている観光地だ。筆者は4回訪れて、まず尾道は雨の日に訪れるのは向かない場所だと感じた。今回は筆者の尾道の失敗談を交えつつ、3時間程度で容易に組み入れることができる尾道の魅力を紹介していこう。

坂の上からは瀬戸内海(尾道水道)を見ることができる(撮影:西野くに)

■坂道が多く、天気の悪い日は足もと注意

尾道というと、坂とお寺の町という印象が強いが、本当にその通りだと思う。筆者は坂の上から尾道の町並みと、瀬戸内海の景色を見るのが楽しみなので度々訪れている。昔ながらの道は階段が多く、晴れの日でも転びそうな箇所もあり、雨の日はより滑りやすいため訪れるのはおすすめしない。雨の日に訪れる場合はアーケードなど、屋根のある場所を散策するのがいいだろう。

尾道観光は歩きが基本なので、大きな荷物がある場合は事前にコインロッカーなどに荷物を置いて観光をしたい。

■古寺めぐりの入り口は分かりづらい。見落とし注意!

尾道には古寺めぐりがあり、多くの古寺を回るルートがある。この入り口はJR尾道駅から商店街のアーケードに入ってすぐの場所となる。筆者はこの入り口を見落とし、いつもアーケードをそのまま進んでいた。商店街の中はにぎやかなので、そのまま進むと千光寺(せんこうじ)方面へ向かってしまう。古寺めぐりへ行く場合はアーケードへ入り、すぐの階段を上り、歩道橋を歩くのが正解のルートとなっている。

■千光寺へはロープウェイが楽だが迷いがち

尾道にあるお寺の中でも人気なのは千光寺だ。千光寺へはロープウェイもあり、ガイドさんによる観光案内で尾道の町並み、瀬戸内海をより迫力ある場所から眺められる。

ただし、千光寺へのロープウェイは古寺めぐりをしていると路地が多く、ロープウェイ乗り場がどこなのか分からないことも。迷ってしまうと時間のロスにもなる、上りはロープウェイを利用し、帰りは海を見ながら坂を下って歩くのが筆者の定番となっている。

千光寺からは尾道を見渡すことができる筆者おすすめの場所だ(撮影:西野くに)
桜の時期はロープウェイと桜が楽しめる(写真提供:おのみちバス株式会社)

施設情報
店名:千光寺ロープウェイ
住所:広島県尾道市東土堂20-1
電話番号:0848-22-4900

■ラーメン店選びはネット情報よりも個人の好み! 尾道ラーメン「東方記」

尾道駅から商店街の周辺は多くの尾道グルメがいただける。その中でも「尾道らーめん」はぜひともいただきたい。濃い目のしょうゆに背脂が浮き、バラ肉などのチャーシューにメンマが入っているのがスタンダードではないだろうか。今回訪れた「東方記」は醤油ラーメンでありながら、脂が浮きつつも、すっきりした味わいだと感じた。個人的には筆者の地元である関東のラーメンに味が近く、初めて尾道ラーメンを食べたが懐かしく思った。街歩きをした後の尾道ラーメンは最高の一杯だ。また、尾道に詳しい友人によると、好みで味の評価が分かれるようなので、ネットの評判より自分が好きそうなラーメンを選ぶのが良いと教えられた。

商店街のアーケードにある東方記は店舗も分かりやすい(撮影:西野くに)

店舗情報
店名:東方記
住所:広島県尾道市土堂1-7-8
電話番号:0848-21-0688

■観光よりも団子!? 尾道観光の〆はスイーツを楽しみたい! 「甘味処尾道さくら茶屋」

海沿いで、変わり種のたこ焼き団子(170円)をいただく(撮影:西野くに)

尾道では女性グループの観光客を多く見かける。女性が好むものと言ったら、スイーツではないだろうか。尾道には数多くのスイーツ店や甘味処があるが、駅に近くハイキング帰りに寄りやすいのが「甘味処尾道さくら茶屋」。店内でも飲食ができるが、天気が良かったのでテイクアウトをして駅前で海を見ながらお団子をいただいた。店内のメニューはテイクアウトが可能なものもあるので、食べ歩きをしながら観光するのもいいだろう。

団子は注文を受けてから焼くのでアツアツで提供される点もうれしい。広島へ来たので、たこ焼き風団子をいただいたが、団子がたこ焼きのように見え、甘いたこ焼きソースが意外と団子とマッチしていた。甘味処尾道さくら茶屋では、団子以外にもパフェやわらび餅が人気なのでぜひともいただきたい。スイーツ男子の筆者としては、これからも尾道のスイーツ店を新規開拓したいと思っている。

団子は8種類あり、注文してから焼いてくれるのもうれしい(撮影:西野くに)

店舗情報
店名:甘味処尾道さくら茶屋
住所:広島県尾道市東御所町3-3
電話番号:0848-23-5107

■尾道は駅から気軽に楽しめる観光地だが、歩くことで魅力を感じられる

今回は尾道を紹介した。駅前から観光しやすい街であるが、天気のいい日に訪れたり、初めて訪れる人は事前に調べていくのがいい観光地だと思う。ちなみに筆者が尾道へ訪れる際は、3時間程度滞在している。また、アウトドアアクティビティを趣味とする人であれば、坂道も多くある尾道はちょっとしたハイキング気分を楽しめる観光地だとおすすめしたい。ぜひ尾道へ訪れて、自分なりの楽しみを見つけてほしい。

【コースタイム】約165分(休憩・散策時間含む)
JR尾道駅→(約10分)→古寺めぐりスタート地点→(約30分)→千光寺ロープウェイ→千光寺山麓駅→(約20分)→ 千光寺 →(約40分)→ 東方記 →(約30分)→ 甘味処尾道さくら茶屋 →(約5分)→ 尾道港 →(約30分)→ 尾道駅

お寺と坂と海が共存しているのが尾道の良さと言える(写真提供:尾道観光協会)

※記事の情報は2024年3月時点の情報です。価格については今後変更の可能性があります。

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