「静岡県議会の対立を反映している」川勝知事の辞職の時期は…県知事選挙の日程に4つの想定 専門家に聞く

静岡県の川勝平太知事が辞職することに伴う、次の知事選挙について、静岡県内の政治を四半世紀にわたって研究している法政大学大学院の白鳥浩教授に聞きました。

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<滝澤悠希アナウンサー>
辞職の時期について静岡県議会の最大会派・自民改革会議は1日も早くとしていました。一方で、ふじのくに県民クラブは、知事の判断を尊重したいとしています。このあたりをどう考えますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
これは、県議会の対立というのを反映していると思います。1年ほど早まり、知事選の前哨戦が、もうすでに始まっていると言ってもいいと思います。

<滝澤悠希アナウンサー>
時期にこだわっているというよりは、知事との距離感を表しているということですね。

<井手春希アナウンサー>
県政キャップの坪内記者に聞きます。次の知事選の日程について、四つの案の解説をお願いします。

<県政キャップ 坪内明美記者>
4月4日、県議会の代表者会議で示された四つの案です。知事は、もともと県議会の初日に辞意を表明したいとしていました。6月19日の開会日に退職となりますと、7月7日投開票という案が示されました。その1日前倒しの案、1週間前倒しの案が示されています。ただ、あまり後ろ倒しになると、静岡県政の停滞につながるので、今後も協議が進むとみられます。

<滝澤悠希アナウンサー>
白鳥教授は、この四つの案について、どんな思惑を推察されますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
今後の県議会の主導権をどちらが握るのか、そういう争いだと思います。

<滝澤悠希アナウンサー>
前倒しになっていけばいくほど、自民が主導権を握りやすいと考えればいい訳ですね。次の知事選については、与野党相乗りという話も聞こえてきます。選挙の構図については、どう想定されますか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
相乗りは決して県民のために良くないと思います。政策選択ができなくなってしまうということもあります。国政の衆院選の解散もあるのではないかと言われている中で、やはりしっかりと政策選択をやっていくこと。去年の静岡市の市長選は相乗りでした。その中で必ずしも政策選択できなかったということがありました。

<滝澤悠希アナウンサー>
政策の違いがあってこそ県民にとっては選択肢の広がりにもつながっていくということですよね。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
県民の声を上げる機会を与えるべきだと思います。

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