ゼルビア  負けなしで「3月首位」 J1名門撃破 街に影響も 町田市

先月の試合で相手選手と競り合う藤尾選手(右)

町田市を拠点とするFC町田ゼルビアが初のJ1リーグの舞台で快進撃を続けている。先月30日の試合に勝利し、3月は負けなしで4勝1分の勝点13。首位に立った=4月1日現在。サッカーファンを唸らせる好調なチームは地域にも活気を生んでいるようだ。

今シーズンからJ1に挑むゼルビア。2月に行われた開幕戦は引き分けたものの、3月は4連勝。優勝経験のある名門クラブの名古屋グランパスや鹿島アントラーズに勝利し、サッカーファンを唸らせた。

光るのが先ごろ、23歳以下の日本代表に選出された攻撃の軸となっている平河悠、藤尾翔太両選手や新加入のメンバー。若手の2選手が得点に絡むプレーでチームを引っ張り、今シーズン新たに加わった経験豊かな選手たちが脇を固める。昨シーズン、J2制覇に貢献した外国人選手らが控えにまわる層の厚さだ。

今後は、「怪我人が出た際にどうカバーしていくのか」(元ゼルビア選手)、試合間隔が中3日になっていく4月以降の過密日程にどう適応するか――などが課題になる。チームの創設に関わり、現在ゼルビアの運営会社・相談役を務める守屋実さんは快進撃に「信じられない思い。市民の誇りになる地域チームを目指して創設されたが、それを実現している。もっと応援してくれる人が増えていけば」と期待を寄せる。

グッズ好調

好調なチームは地域にも影響を与える。市内の小学校校長のひとりは「児童の関心事の1つにゼルビアがある。みんな応援している」と話し、小学生のサッカーチームが所属する町田サッカー協会の担当者は「『ゼルビアの選手になりたい』とサッカーを始める子が増えている」と笑顔をみせる。

一方、町田駅近くの商業ビル内で営業するサッカーショップ「KAMO」の店員は「ゼルビアの関連グッズが好調。ユニフォームを中心に背番号が入ったキーホルダーなどが売れている。平河、藤尾両選手のものが人気」と好調なチームに頬を緩ませている。

並べられるゼルビアグッズ

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