広島は4日のヤクルト戦(マツダ)に6―3で逆転勝利し、今季初のカード勝ち越しを決めた。
試合は6回まで0-3。ヤクルト先発・高橋奎に3安打と三塁も踏めない苦しい展開も、終盤にベテラン勢が、相次いで存在感を発揮した。
7回、二死二、三塁から、この日初先発マスクを被った会沢が「何とかランナーを返すことができてよかった」と直球を右越えに弾き返す2点適時二塁打で、1点差につめ寄ると、8回には、ベンチワークもさえわたった。
ヤクルト2番手・清水を攻め、二死一、二塁から5番・上本が右翼線に3―3となる同点適時打を放つと、なおも一、三塁から代打の切り札・松山が3番手・嘉弥真のスライダーを右翼前に落とした。ダイビングキャッチを試みた右翼が後逸する間に、一走の上本も生還する値千金の2点タイムリー。上本は今季初安打が劇的打となり「最高にうれしかった」とニッコリだ。
さらにその後も、7回から代走で途中出場した矢野が「松山さんがしっかり打ってくれので」と右前適時打で続き、この回一気に4得点で突き放した。
中堅・ベテラン勢のここ一番での仕事ぶりに新井貴浩監督(47)も「よくこちらの期待に応えてくれた」とご満悦。「若手と中堅とベテランがかみ合ったナイスゲーム」と、ご機嫌で球場を後にした。