米貿易赤字、2月は1.9%増の689億ドル 輸入急増で

[ワシントン 4日 ロイター] - 米商務省が4日発表した2月の貿易収支の赤字額は前月比1.9%増の689億ドルとなった。増加は2カ月連続。輸出が過去最高を記録したものの、輸入の急増で相殺された。市場予想は673億ドルだった。

1月の赤字額は前回発表の674億ドルから676億ドルに改定された。

インフレ調整後の2月の財貿易赤字は1.2%増の870億ドルだった。

輸出は2.3%増の2630億ドルと過去最高を記録。財の輸出は2.9%増の1767億ドルだった。工業用資材や原材料の輸出が増加した。食品の輸出も17億ドル増加。資本財の輸出は民間航空機の増加により15億ドル増加し、過去最高の530億ドルとなった。

一方、自動車・部品・エンジンの輸出は13億ドル減少。サービス輸出は旅行と輸送の増加により8億ドル増の864億ドルと過去最高に達した。

輸入は2.2%増の3319億ドルと2022年10月以来の高水準となった。財の輸入は1.8%増の2681億ドル。消費財、食品、自動車・部品・エンジンの輸入が増加した。

サービス輸入は24億ドル増の638億ドルと過去最高だった。

エコノミストは、貿易の第1・四半期の経済成長率への寄与度は最大マイナス0.75%ポイントになると試算。2023年第4・四半期はプラス0.25%ポイントだった。それまでは2四半期連続で寄与度はゼロだった。

JPモルガン(ニューヨーク)のエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は、堅調な内需を反映した輸入増を背景に、貿易の第1・四半期の経済成長に対するマイナスの寄与度は予想より大きくなる可能性が高いとの見方を示した。

© ロイター