プレミアリーグが“ぜいたく税”の導入を検討か 「収益と持続可能性に関する規則」の見直しも

写真:プレミアリーグはぜいたく税の導入を検討しているという©Getty Images

プレミアリーグのクラブは「収益性と持続可能性に関する規則(PSR)」の見直しを考えており、勝ち点剥奪処分の廃止とぜいたく税の導入を検討しているという。イギリス『Daily Mail』電子版が報じている。
 

今シーズン、プレミアリーグの定める「収益性と持続可能性に関する規則(PSR)」に違反したとしてエヴァートンが勝ち点6、ノッティンガム・フォレストが勝ち点4の剥奪処分を受けている。また処分を受けるリスクを冒さないように、多くのクラブが今冬の移籍市場で静かな時間を過ごした。

PSRの違反を回避するために、魅力的な選手の獲得ができないことに加え、選手の流出によりプレミアリーグの競争力を失ってしまうのではないかという懸念があるという。プレミアリーグの役員の考えでは、クラブが野心的な挑戦をしたいと思い、その資金があれば、勝ち点剥奪処分といった罰則を受けるべきではないと考えているようだ。

そこで、今シーズン終了後の会議でぜいたく税の導入を検討するという。一定の支出額を超えたクラブに金銭的な罰則を課すものになるが、クラブがそれを支払う資金があれば、自由にさらなる支出を続けることができるようになる。

ぜいたく税で徴収された金額は、規則を遵守したプレミアリーグのクラブに再分配されるという。また財政危機に陥ったクラブを支援する緊急基金としての機能も持つ可能性もあるようで、資金使途については今後も議論を重ねると伝えられている。

現在ぜいたく税はアメリカのメジャーリーグ(MLB)や北米バスケットボールリーグ(NBA)で導入されており、給与上限額を超えたチームに段階的なペナルティが発生するルールを定めている。

またシーズン終了後の会議では、財務の規制対象を選手(移籍金と給与)とコーチングスタッフへの支出のみに変更するか否かの議論もされるという。スタジアムやインフラ整備、アカデミー育成、マーケティング、デジタルコンテンツにより投資しやすい環境を作り出し、ファン層の拡大につなげたいと考えているようだ。

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