森島氏、斎藤氏競り合う 矢板市長選終盤情勢 無党派層、投票率が鍵

森島氏(右)と斎藤氏

 【矢板】任期満了に伴う市長選は7日の投開票に向け、終盤戦に入った。いずれも無所属で、前市議の新人森島武芳(もりしまたけよし)氏(37)と、3選を目指す斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)氏(51)が競り合う展開となっており、無党派層を意識した舌戦が活発化している。前回の市長選で過去最低だった投票率も焦点となりそうだ。

 森島氏陣営は、市内各地区の後援会員と会長ら役付き者約130人の幹事が合議しながら運動を展開してきた。陣営幹部は「みんなが一つになっていくことを重視した」。周辺で自民矢板支部役員有志らが支える。

 森島氏は政策用チラシのポスティングやミニ集会、支持者の案内で市内を回るなどして知名度アップを図ってきた。交流サイト(SNS)も駆使する。市議8人の支援を受け、告示後は街頭演説に力を注ぐ。幹部は「相手のすぐ背中に付けた」とみる。

 今回初めて年下の相手を迎え打つ斎藤氏陣営は強い危機感を共有し、「どぶ板選挙」を展開してきた。

 斎藤氏は積極的に市内を歩き、後援会発行のチラシやSNSなどを通じて実績をアピールしてきた。青木克明(あおきかつあき)県議や市議3人が支援し、有権者への浸透を図っている。

 告示後は、電話作戦も行い支持者の票固めを徹底、街頭演説で政策を訴えて支持拡大に取り組んでいる。陣営幹部は「階段を一つずつ上がってきた。有権者の反応は良い。このままいける」と手応えを口にする。

 投票率は、森島氏陣営は「62%前後」、斎藤氏陣営は「56%前後」とみる。前回は過去最低の58.38%だった。両陣営とも投票率の高低が勝敗に影響するとみて、無党派層を中心とした浮動票の取り込みに全力を注ぐ構えだ。

過去の矢板市長選

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