電話相手の強い口調にも負けず…メモで110番頼み詐欺被害防ぐ 大田原のローソン店員に感謝状

仲山署長(右)から感謝状を受け取った稲積さん

 【大田原】特殊詐欺被害を未然に防いだとして大田原署はこのほど、ローソン大田原中央2丁目店のアルバイト従業員稲積百合菜(いなづみゆりな)さん(29)に感謝状を贈った。

 稲積さんは3月10日夕、同店で、電話をしながら10万円分のプリペイドカードを購入しようとしている高齢男性を接客。使用目的を聞くと「電話料金を滞納している」と返答があった。その後、男性は店外に出て電話を続けたため、他店での購入を指示されていると思い電話を代わった。電話口では「あなたに支払いを止める権利はない」と強い口調で言われたが、別の店員にメモで110番するよう頼み、被害を防いだ。

 稲積さんは「冷静に対応して被害を防げて良かった」。仲山博隆(なかやまひろたか)署長は「勇気ある行動に感謝したい」と話した。

© 株式会社下野新聞社