【巨人】阿部監督が勝負手「7番・小林誠司」を打った理由 〝スガコバ〟で零封勝利

657日ぶりに復活したスガコババッテリー(菅野智之、小林誠司)

巨人が連敗を3で止めた。4日の中日戦(バンテリン)は円熟味を増した菅野智之投手(34)と小林誠司捕手(34)のスガコババッテリーで臨み、7回4安打無失点。バトンを引き継いだリリーフ陣も竜打線を抑え込み、チームは2―0で零封勝利を飾った。

阿部監督が〝勝負手〟として先発オーダーに加えたのは「7番・小林」。主戦の大城卓三捕手(31)に休養を与える意味合いもあり、小林に先発マスクをゆだねた。Gの指揮官は「素晴らしかったね」とベテランの菅野を激賞し、リードした小林についても「落ち着いてできたし(4回の第2打席で)1個デッドボールをもらったのでヒットと一緒だから」と笑顔で評価。そして「こういうゲームを取っていくと、どんどん強くなっていくはず」とも続けた。

レギュラーシーズンで「スガコバ」は実に657日ぶりの復活。ここまで黄金バッテリー復活の足かせとなっていた理由の1つとして、半永続的な小林の打撃不振があった。

4年連続で打率1割台以下と苦しみ続けていた小林にとって先発マスクは実に336日ぶり。主な打順は「8番」が定位置だったが、阿部監督は早い段階でこの日の「7番・小林」を決断。近しい巨人OBにも「小林は7番で行きます」と明かしていた。開幕戦から不動の「8番・吉川」は俊足巧打の起爆剤として打線の根幹となると考えているため、わずか6戦目でオーダーを変更するわけにもいかない。

指揮官がお手本とする打順は昨季日本一王者の岡田監督率いる阪神だ。8番には俊足で出塁率の高い木浪を置き、1番・近本、2番・中野の上位打線につないで得点効率を高めていた猛虎打線の流れを参考にしているという。4年ぶりのV奪回に向け、なりふり構ってはいられない。

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