横浜・大黒ふ頭で新造コンテナ船の命名式 「次世代燃料」供給拠点へ前進

新造コンテナ船を背に写真撮影に応じる関係者ら=4日、横浜港・大黒ふ頭客船ターミナル

 デンマークの海運最大手マースクの新造コンテナ船「ASTRID MAERSK(アストリッド・マースク)」の命名式が4日、横浜港・大黒ふ頭客船ターミナル(横浜市鶴見区)で行われた。二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにできる「グリーンメタノール」を燃料にし、CO2を1日約280トン削減できるという。

 グリーンメタノールは食品廃棄物や家畜の排せつ物などから生成され、脱炭素社会実現への次世代燃料として注目を集めている。

 同社はグリーンメタノールに対応する船舶25隻の建造を発注し、昨年10月に世界初のコンテナ船を就航させた。3隻目となる同船は全長約350メートル、幅約54メートル。20フィート(約6メートル)コンテナ換算で最大約1万6千個を積載できる。

 命名式で同社のヴィンセント・クラーク最高経営責任者(CEO)は「持続可能な未来への希望の光であり、現代のエンジニアリングとデザインの傑作だ」と紹介。山中竹春市長は同社、三菱ガス化学との3者で締結したグリーンメタノール利用促進のための覚書を念頭に、「今後も横浜全体で日本初のグリーンメタノール供給拠点となる港の整備・実現に向けて取り組んでいく」と意欲を示した。

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