高野山の世界遺産登録20周年を記念して特製ヘッドマーク掲出 南海がシャッターチャンスを提供(和歌山県高野山町)

ヘッドマークを付けた2300系電車=イメージ=(写真:南海電気鉄道)

南海沿線を代表する観光スポットといえば真言密教の聖地・高野山。2024年は高野山金剛峯寺と関連建造物が「紀伊山地の霊場と参詣道」として、ユネスコ世界遺産に登録されて20周年になる。

南海電気鉄道はアニバーサリー企画として、特製ヘッドマークを付けた列車を運行する。期間は2024年3月31日から同年12月1日までの約8カ月間。

ゴールデンウィーク明けの2024年5月11日から12月1日に南海は、特典満載の利用促進キャンペーン「ふれたい、高野山。2024」を展開するが、前景気をあおろうとヘッドマーク電車を走らせることにした。

特製マークを付けるのは、高野線山岳エリアの主力車両の2300系。2005年から営業運転を始めた2300系は南海伝統の「ズームカー」で、急カーブ通過のため車体長を17メートルに抑えた。ステンレス車体ながら前面は高野山のシンボル・根本大塔(こんぽんだいとう)にちなんだ朱色で、インパクト十分だ。

関連の話題でいえば2024年3月末、千葉県の銚子電気鉄道(銚電)で営業運転を始めた2200系電車の後継車両に当たる。

ズームカーが運行されるのは、主に高野線橋本~極楽橋間。南海は、「こうや花鉄道」の愛称名で、自然を走る鉄道を売り込む。

ヘッドマークは根本大塔をモチーフにしたデザイン。絵柄そのものは前後共通だが、極楽寺側は聖域を表す「赤」、橋本側は俗世を示す「黒」とカラーを変えて。往復2回のシャッターチャンスを提供する。マークを付けた列車は順次増やし、最終的には4編成で運行する。

金剛峯寺境内に建つ高さ50メートルの根本大塔をモチーフにした特製ヘッドマーク(画像:南海電気鉄道)

5月からの「ふれたい、高野山。2024」では、高野山エリアで寺社・仏閣体験、飲食店・お土産店体験、飲食特典・割引の3ジャンルに、あわせて40種類の特典を用意する。

記事:上里夏生

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