【武豊日記】36年越しのご恩返し

ドウデュースと挑戦したドバイターフは、皆さんすでにご承知のように残念な結果に終わりました。スタートで遅れたことで窮屈な場所に閉じ込められてしまい、外に持ち出すチャンスがありませんでした。最後の直線は、コースさえ開けてくれればというぐらいの凄い手応えでしたから、本当に悔しい結果です。

悔しい気持ちは引きずらないことにしていますし、今週は桜花賞に前向きに挑みます。スウィープフィートは、本番と同じ舞台だったチューリップ賞で素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた馬。抜け出すときの脚の速さを信じて、生かすつもりです。

桜花賞6勝目なるか

庄野厩舎で思い出すのは、デビュー2年目の桜花賞で2着だったシヨノロマンです。あのときの庄野穂積調教師は、今の庄野靖志調教師の大叔父にあたる方だったそうですが、まだペーペーだったボクをクラシックで起用してくれて、ありがたかったです。実はあのときは、勝った馬も庄野厩舎のアラホウトクという馬で、2着でも「よく頑張ってくれた」というムードだったんですが、勝てなかったのはやっぱり残念なこと。ここは36年越しのご恩返しといきたいものです。

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