“文武両道”なでしこGK大場朱羽、なぜアメリカ大学進学を選んだ?「最終的には世界で活躍したい」

世界で活躍するために――。21歳のGKは慣れないアメリカの地で研鑽を積んでいる。

なでしこジャパンは『SheBelieves Cup』に向けて現地4月1日からアメリカでキャンプを実施。今回の活動に並々ならぬ思いで臨んでいるのが、昨年2月以来となる代表復帰を果たしたGK大場朱羽だ。

大場は現在、アメリカのミシシッピ大でプレー。JFAアカデミー福島を卒業後、2021年に今の大学に進学した。

海外への挑戦を選んだのは中学時代、JFAアカデミー福島でのアメリカ遠征で、現地の大学生と試合をしたことがきっかけ。また将来を見据えた英語習得も理由のひとつだった。

「大学の中の環境とかを見させてもらって、この環境を全部使って、有効活用したら、自分も成長できると思った。英語もしゃべらなきゃいけない難しい環境ですけど、自分からチャレンジしてみたいなと。最終的には世界で活躍したいので、早めに行って英語を習得したら、もっと将来的にも使えるんじゃないかなと思ってアメリカにしました」

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スポーツと勉学に励む日々。その毎日のスケジュールもハードで、朝8時からのサッカーに始まり、大学の講義を受けた後、図書館で深夜3時まで自主勉強をすることも。

「課題とかも英語なので理解するのに時間がかかったり、資料を集めるのも時間がかかったりして結構ハードです(笑)。バスの移動でもみんな勉強していて、それを見て自分もやらなきゃと…」

勉強だけでなく、もちろんサッカーとも真剣に向き合っている。アメリカでの成長も感じており、一番は、対格差のある選手にも当たり負けしなくなったフィジカルだという。

「アメリカで強くて背の高い選手とやっているので、ハイボールとか、クロスのボールは慣れてきているなと今の環境にいて感じています。そこは強みになってきているかなと思います」

アメリカで一回りも二回りも大きくなった自身の力を今回の代表活動で見せられるか。大場はパリ五輪に向けてのアピールだけでなく、「選ばれたのは久々なので、この機会に色んな選手から良いプレーを盗んだり、参考にさせてもらって、キャンプは少しの間ですけど、短い時間で成長していけたら」とさらなる進化を誓った。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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