U―23日本代表に否めぬ〝小粒〟感 TV関係者嘆き節「正直、まったく話題になっていない」

大岩剛監督

日本サッカー協会は4日、今夏のパリ五輪アジア最終予選を兼ねるU―23アジアカップ(15日開幕、カタール)に臨むU―23日本代表メンバー23人を発表。今大会は国際Aマッチ期間外で代表に選手の拘束力がなく、シーズン佳境の欧州組は一部の招集にとどまった。

五輪世代はブレーク前の若手とはいえ、今回のメンバーは知名度的に〝小粒〟感が否めない。そのため、民放キー局関係者は視聴率で苦戦を予想。「正直、まったく話題になっていない。リオの時は注目の選手がそれなりにいて盛り上がったが、今回はメンバーも話題性がないし相当厳しいのでは」と指摘する。

サッカー男子の五輪予選は、16年リオ五輪の手倉森ジャパン以来。当時、テレビ朝日が日本の試合を中継し、準決勝イラク戦で平均18・7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)など毎試合で高視聴率を記録した。

戦いぶりに加え、海外で活躍していたMF南野拓実(モナコ)やA代表に定着していたMF遠藤航(リバプール)のほか、MF中島翔哉(浦和)にFW浅野拓磨(ボーフム)と当時すでに脚光を浴びていた選手が関心を引き寄せた。

今大会は地上波でテレビ朝日が1次リーグの中国戦(16日)と韓国戦(22日)、五輪出場決定の可能性がある準決勝(29日)を日本が進出した場合のみ放送し、その他の試合は動画配信サービス「DAZN」で独占配信される。

大岩剛監督は「このグループを国民のみなさんに、しっかりと認識していただけるように」と力を込めたが、全国区の選手がほぼ皆無というメンバーでは露出面では苦戦必至となりそうだ。

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