西武は4日のオリックス戦(ベルーナ)に1―2と惜敗。7回に外崎の1号ソロで1点差とし、8、9回と好機をつくったが、いずれもあと一本が出ず、開幕カードに続き同一カード3連勝を逃した。
それでも松井監督は「みんな最後の最後まで諦めずにやってくれた。可能性がある限りゲームセットまでやってくれたと思う」と終盤の攻撃の形をたたえ「まだ始まったばかりですけど、投手を軸に戦っていきたい。それだけの投手陣がそろっていると思う。一点でも少なく(抑えて)、一点でも多く(得点して)勝ち切るようにやっていきたい」ときっぱり。改めて今年の西武が投手力を主体とした守り勝つ野球で戦うことを宣言した。
それを象徴する一つの形がブルペン陣の起用法にある。すでに開幕6試合を終えた時点でセットアッパーの甲斐野、守護神のアブレイユをそれぞれ4試合に登板させ新方程式の形を提示してきた松井ライオンズ。今カードのオリックス戦でも2戦目までに惜しげもなく両右腕を連投させカード勝ち越しに成功。「3連投はさせない運用」を徹底してきた豊田投手コーチは、この日の3戦目にその2投手をあえて外し水上、豆田、佐藤隼、増田という別パターンの方程式を試しながら今後を見据えた。
長いシーズン苦しい時期は必ずくる。先々を見通しながら複数パターンのブルペン運用を準備しておくことこそが「投手力で勝つ」今季の西武の肝となりそうだ。