全国高校ライフル射撃競技選手権大会 衛藤信孝(由布3年)が8位入賞 【大分県】

全国高校ライフル射撃競技選手権大会の男子エアライフル立射で、衛藤信孝が8位入賞した。「数ミリ単位で微調整しながら自分の感覚と擦り合わせる作業が楽しい」と、大舞台でも緊張はなかった。「いつもと変わらず、気持ちを高ぶらせずに撃てた」と、理想とする平常心で試合に臨めたことが結果につながった。

昨年10月の鹿児島国体ではビームライフル立射で4位となり、自信をつけた。それは競技だけでなく、学校生活にも及んだ。野畑卓宏監督は「校内でも目立つ存在ではなかったが、ライフルで九州大会や全国大会に出場し、成功体験を積み重ねたことで見る見る自信をつけた。今では生徒会に立候補するまで成長した」と目を細める。

試合を想定した練習で集中力を高める

衛藤の向上心は尽きず、「日本一を狙いたい」と鹿児島国体後はビームライフルからエアライフルに銃を変えた。「トリガー(引き金)を引いたときに指が銃と一体となった感覚があった。これならもっと上を目指せると思えた」と自分の感覚を信じた。今回の全国選手権は通過点と位置付け、夏の全国選手権と秋の国体で優勝を狙う。衛藤は「メンタルを鍛えて、自分の弱さに向き合わなければいけない。そのためには日頃の練習から緊張感を持って、会場が変わろうが、周りの雰囲気が変わろうが自分の間合いで撃てるようになりたい」と語った。

日本一の先に見据える目標は大きい。「結果を出し続ければ国際大会につながる」と、日本一になった歴代の先輩が世界に挑戦する姿を見てきた。だからこそ、次は自分の番だという思いは強くなった。「努力は裏切らない。敵は自分自身」と練習にも熱が入る。

日本一の先に国際大会を見据える衛藤信孝

(柚野真也)

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