吉本所属の大道芸人、イタリアでギネス6個獲得「反応が全然違う」

「吉本興業所属」の大道芸人・ビコーン!が、2024年2〜3月に出演したイタリアの「ギネス記録挑戦番組」にて、ギネス世界記録を6つ獲得。4日に「吉本興業大阪本社」でおこなわれた取材会では、メンバーの樋口秀吉と前田志良が登壇し、「ぶっちゃけ海外の方がやりやすい」と明かす一幕もあった。

大道芸人・ビコーン!(左から前田志良、樋口秀吉)

今回ビコーン!が獲得した新記録は、「旅行カバンに1人が入っている状態の2人組が1分間になわとびを飛んだ回数の最多記録(52回)」、「旅行カバンに入った人の10メートル走の最速記録(10.28秒)」など、6つで、いずれも、身長144cm・体重40kgの前田がボストンバッグのなかに入っておこなうもの。

挑戦した理由について、樋口は「元々やっていた漫才から大道芸に変わって、大道芸には賞レースがないからなかなかアピールができないな、ということでギネスを目指そうと思った」。今回のギネス獲得に前田は「小さい頃からテレビ番組でギネスの記録を見ていて、僕もこんなすごいことをしてみたいという思いがあった。実際に取れてめちゃくちゃうれしかったです!」とコメント。

樋口は番組出演時について、「海外には日本でいう『失敗笑い』みたいなものがなく、冗談で失敗しても『頑張れ!』みたいな励ましの空気になる。ツボも全然違って、マジシャンという体でカバンの中に相方を入れて『消えました』、カバンから相方を出して『います』、そしてまた『消えました』の繰り返しがなぜかおもしろいらしく、何度もやらされた」と振りかえった。

「カバンの質感がとても大事。破れづらくてなかで動きやすいもの」と前田。「この緑のカバンがベストなんですが、これはもう売られていないので、盗まれたら僕ら終わりです」と樋口

日本と海外との違いはまだまだあるようで、「お客さんの反応もまったく違う。向こうの人は盛り上がろうとしてくれる。日本は『どうやって笑わせてくれる?』という空気感ですが、一緒に楽しい場を作り上げよう、という雰囲気がある」と語り、「海外の方がやりやすい」とぶっちゃける一幕も。

今後の目標を聞かれると、「ギネスの記録を10個にしたい」と樋口。前田は「カバンの中に入ってバランスボールに乗るとか、カバンのなかで早く着替えるとか、カバンのなかに入ったまま水に入って自力で脱出とかやりたい」と笑顔で語った。

取材・文・写真/上地智

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