時代象徴する、現代美術 高橋龍太郎さんコレクション展、山形美術館の開館60年記念

準備が進む展示室。作品の位置を細かくチェックしている=山形市・山形美術館

 山形美術館(山形市)の開館60周年記念企画展「カンヴァスの同伴者たち 高橋龍太郎コレクション」が5日、開幕する。国内有数の現代美術コレクター・高橋龍太郎さん(鶴岡市生まれ)を魅了する有名作家から新進気鋭の若手まで、時代を象徴する作品75点を紹介する。

 高橋さんは精神科医で東京都在住。1990年代から国内の若手作家を中心に現代美術をコレクションしている。既に3千を超える作品を有する。

 同美術館でのコレクション展は2017年に続き、2回目。今回は7章に分けた。草間弥生さんの絵画など収集を始めた頃の作品を紹介する「高橋龍太郎コレクションのルーツ」、前衛書など線や点で表現した作品をまとめた「余白をみる 書、カリグラフィ、グラフィティ」、本県在住作家ら東北ゆかりの作品を集めた「ヴァナキュラー 東北から生まれる」など、作家46人の作品を表現手法や作品に投影した思想などで分類されている。

 展示は5月26日まで。初日午後2時から、高橋さんと書家華雪さんによる記念トークがある。会期中は、隔週金曜に学芸員のトーク(午前11時)、展示室内で来館者同士や学芸員と会話できる「かたらい鑑賞Day」(11日、25日、5月16日=各日午前10時半~午後1時)を実施する。

 主催は山形新聞、山形放送、山形美術館。共催は県、県生涯学習文化財団。入館料は一般1500円、高大生800円、小中生500円。問い合わせは山形美術館023(622)3090。

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