ガザの支援職員保護はイスラエルの責任、複数の国際団体が訴え

Michelle Nichols

[国連 4日 ロイター] - 複数の国際支援団体が4日、パレスチナ自治区ガザで支援職員を保護するためにこれ以上できることはなく、イスラエルが殺害を回避するしかないと訴えた。国連は、人道支援でイスラエル軍と直接の協力を求めている。

国連は、昨年10月7日に行われたパレスチナのイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲以来の戦闘で、これまでに少なくとも196人の人道支援者が死亡していると報告。1日にガザで支援活動を行う慈善団体「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」の職員7人が死亡したことで、ガザの人道状況に対する世界の怒りが一段と高まっている。

この問題で一部支援団体は活動を停止したが、どの団体も撤退を表明していない。国連は、ガザへの支援物資搬入と配布が阻害されていると長らく訴え、ガザに飢饉が迫っていると警告している。

オックスファム・アメリカのアソシエートディレクター、スコット・ポール氏は記者団に「活動を続けるか止めるかの決定を毎日迫られ、適切な安全対策が講じられていないためにしばしば活動停止を決断している」と語った。

国連のデュジャリック報道官は4日に「支援職員の被害を回避するシステム機能改善の一案として、現状のように多数の中間調整部門を経るのでなく、われわれがより直接的に軍と連絡できるようにすることが挙げられる」と述べた。

イスラエル国防省は2日、軍と南部司令部、国際支援団体間の調整室を設置するなど、協力強化に取り組むと表明した。

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