「とんばんさん」5年ぶり通常開催 神輿用の台車新調 6、7日 西海・琴平神社の春季例大祭

助成金を受け製作した神輿台車=西海市大瀬戸町、樫浦公民館

 長崎県西海市大瀬戸町の琴平神社の春季例大祭「とんばんさん」が6、7の両日、開かれる。通常規模での開催は5年ぶり。少子高齢化が進む中、地元の樫浦自治会(加瀬邦彦会長)は担い手不足に対応するため、神輿(みこし)を載せる台車を新調した。「お下り」と「お上り」の神輿行列でお披露目する。
 台車は全長約160センチ、幅約140センチで、車輪を含めた高さは約90センチ。十八親和ふるさと振興基金(理事長・山川信彦十八親和銀行頭取)から30万円の助成を受けて製作した。神輿の重さは約300キロあり、これまでは約20人の担ぎ手が必要だったが、台車を使えば半分の人数で足りると見込んでいる。

助成金の目録を受け取る加瀬会長(右)=西海市大瀬町、樫浦公民館

 助成金の贈呈式は3日、大瀬戸町の樫浦公民館であり、十八親和銀行の艶島博常務が加瀬会長に目録を手渡した。加瀬会長は「(台車を)末永く利用させていただくことを誓います」とお礼を述べた。
 「とんばんさん」は大瀬戸の春をにぎやかに彩る。新型コロナウイルス感染症流行の影響で、2020年から規模を縮小。22年まで神事だけを行い、昨年はお下りとお上りも実施したが、出し物は伝統芸能の獅子舞に絞っていた。

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