米フォード、カナダと米テネシー州でEVローンチを延期

David Shepardson

[ワシントン 4日 ロイター] - フォード・モーターは4日、カナダと米テネシー州で計画していた電気自動車(EV)のローンチを延期すると発表した。世界的なEV需要の減速を受けて生産計画の見直しを迫られた。

カナダのオンタリオ州にある組立工場で生産するEVのスポーツ多目的車(SUV)のローンチを当初予定の2025年から27年に延期する。

米テネシー州の新工場で生産する新型EVトラックの出荷も26年まで遅らせる。同社は昨年、この工場で25年終盤に生産を開始し、年間最大50万台のEVトラックを生産する計画を明らかにしていた。

ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は「資本を賢く使い、適切な時期に適切なハイブリッド車やEVなどを市場に投入し、収益性の高いEV事業にするため取り組んでいる」と表明した。

同社は23年にEV事業で47億ドル近い損失を出している。今年も50億─55億ドル程度の赤字を見込んでいる。2月には収益性が見込めるようになってから次世代EVをローンチする方針を示していた。

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