【桜花賞/データ攻略】サンデーR所属馬に「83 or 0%」の明暗 “消し”ジャッジの想定3人気内馬は

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今週は阪神競馬場で桜花賞(芝1600m)が行われる。昨年はリバティアイランドが制し、三冠達成への足掛かりとした一戦。ハイレベルの混戦という言葉がしっくりくる今年は勝ち馬候補の抽出がポイントとなりそうだ。

ここでは、過去10年からアスコリピチェーノクイーンズウォークにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■アスコリピチェーノに「2.2.1.1」の追い風

無傷の3連勝で阪神ジュベナイルFを制し、GI馬の仲間入りをはたしたアスコリピチェーノ。実績から上位人気は間違いないところだが、この中間に熱発の報道があり、状態面への不安が囁かれているのもまた事実。評価が二分しそうな状況だが、不安の声を一掃する以下データをご覧いただきたい。

・前走阪神芝1600mから臨むサンデーレーシング所属馬【2.2.1.1】

6頭中5頭が馬券内と高い好走率。リバティアイランドやグランアレグリアといった年明け初戦組のみならず、6番人気2着コナコーストのように人気の盲点にあった馬も馬券内を確保していた。幾多の名馬を輩出した超メジャー馬主×ローテーションの掛け算で生まれた好走データと言えるだろう。

アスコリピチェーノについて補足すると、デビューから3戦すべて異なる競馬場での勝利。これはソダシやラッキーライラック、ソウルスターリングといった桜花賞馬券内馬にも共通する特徴だ。阪神ジュベナイルFの勝ち時計1分32秒6は同レース歴代2位にランクされるもの。仕上がり不安説で少しでも人気を落とすようならむしろ“買い”のジャッジを下したいところだ。

■クイーンズウォークに立ちはだかる【0.0.1.8】

アスコリピチェーノとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがクイーンズウォークだ。前走クイーンカップは自身初のマイル戦だったが、上がり3F33秒4の末脚で快勝。昨年リバティアイランドとのコンビで牝馬三冠を達成した川田将雅が跨る点も含め上位人気が予想されるが、今回はローテーションに関する不安要素が浮上してしまう。

・前走クイーンカップ勝ち馬【0.0.1.8】

連対ゼロの“0%データ”に抵触。唯一馬券内に入ったのは阪神ジュベナイルFで2着のクロノジェネシスに限定されており、アカイトリノムスメやハーパーなどのちのオークス好走馬もこの舞台ではパフォーマンスを落としていたのだ。過去データにおけるクイーンカップ勝ち馬は“相性最悪”と言わざるを得ない。

芝1800mを連戦したローテーションが示すように、デビュー当時から牝馬同士では長めの距離が最適解とされていた印象。もちろん三冠馬レベルの能力があれば距離は問題ないだろうが、今回は1400~1600mを使われてきた馬が多く、よりスピードが強調される決着が予想されるシチュエーションだ。あくまで狙いはオークス。そう腹を括ったうえで“バッサリ切る”選択肢があっても良いのかもしれない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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