岸田首相が森喜朗元首相に直電→裏金事件関与否定も…“なんちゃって聴取”に批判殺到の当然

証人喚問しかない(C)日刊ゲンダイ

《なんちゃって聴取で終わらせるな》

SNS上では否定的な投稿ばかりだ。自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡る党内処分を決定したことを受け、4日夜、首相官邸で記者団の取材に応じた岸田文雄首相(66)。

岸田首相は「改めて国民から多くの疑念を招き、深刻な政治不信を招く結果となったことは党総裁として心からおわびを申し上げる」と切り出し、さらに過去に安倍派(清和政策研究会)会長を務め、「キックバックの仕組みを始めた人物」と指摘されている森喜朗元首相(86)に自ら電話をして話を聴いた、とも明らかにした。

「私の判断で森元首相の聞き取りを行った」「具体的な関与については確認できていないということだ」

■共同通信は2005年、当時会長だった森氏らのキックバック疑惑を報道

森氏の関与をやんわりと否定していた岸田首相だったが、果たして本当なのか。なぜなら、共同通信は2005年、当時会長だった森氏ら派閥幹部がノルマを超えてパーティー券を売った若手に対し、200万円の「氷代」とともにキックバック分も手渡していた、などと報じていたからだ。

「議員に配った数億円 森派明細不記載か 1998年─2003年の収支報告書」「パーティー収入裏金化か 割り当て超す販売 若手議員に還元」といった衝撃的な見出しがついた記事もあったから、森氏が「キックバック=裏金化」の仕組みについて「知らない」はずがないだろう。

《岸田:裏金に関与しましたか?森:いいえ。岸田:分かりましたって、コントかよ》《電話で話を聴いただけでシロになるのか?勝手に自己判定するのか》

やはり、森元首相は国会で証人喚問に応じてもらう以外にない。

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