巨人・菅野智之に来季投手コーチ兼任案が急浮上!ハワイ自主トレ組に有望株続々で手腕に期待

中日に勝利して小林(右)と喜ぶ菅野(C)共同通信社

「オフから今年にかける思いを強く持ってやってきた。まずはいいスタートが切れた」

試合後、巨人の菅野智之(34)はこう言って安堵の表情を見せた。

4日の中日戦で今季初先発。同じく初出場の捕手・小林とは657日ぶりのバッテリー結成だったが、「うまく配球してくれた」と最速は153キロをマークして7回4安打無失点。阿部慎之助監督(45)も「素晴らしかった。カウントが悪くなって大胆にいったりもできていたので、そこは良かった」と目を細めた。

試合前まで中日戦は通算21勝9敗。そんな「竜キラー」も込みで先発ローテ最後の6人目に滑り込んだ。敵地のバンテリンドームでは11勝3敗、防御率1.60。小林と組んだ9試合では3勝負けなし、防御率1.50という抜群の相性通りの好投だった。さる巨人OBがこう言う。

「昨年は4勝8敗。ここ数年、足や右肘を故障して離脱を繰り返していることから、阿部監督は1年を通じて先発ローテで回るのは難しいかもしれないと考えている。春先は中6日だとしても、どこかのタイミングで投げ抹消(登板後に登録を抹消して中10日以上空ける)や中7日以上の間隔で慎重に起用していくプランがあります」

年齢的に下り坂に差しかかる体力面を考えれば、本人にとってもそれがプラス。十分な休養が好投につながれば、チームにとってもプラスという考えだ。

先を見据える阿部監督は、その先の先まで考えているという声もある。「菅野が取り組むオフ恒例のハワイ自主トレ組では、入団以来、面倒を見てきた東海大の後輩・中川が絶対的セットアッパーに成長。さらに同じく東海大の後輩・山崎伊が昨季10勝とチームのエース格に成り上がっている。元ドラ1の堀田も門下生となり、今春のキャンプでは一軍で結果を出すなど、いよいよ台頭の気配を漂わせている。そんな菅野の指導者としての資質を見込み、兼任コーチ案が浮上しているのです」(同前)

阿部監督は選手時代に一緒に戦った選手への思い入れが強い。現在の一軍には、杉内、矢野、実松(いずれも43)、41歳・内海といった年齢の近いコーチが多い。巨人の選手兼任コーチは直近では、高橋由が現役最終年の2015年に経験。これが巨人では25年ぶりの兼任で、翌16年に即監督に就任した例がある。

現一軍の内海投手コーチも、西武の選手時代に兼任投手コーチを経験し、今季巨人に復帰した。

菅野の弟子といえる若手も出てきた。来季、元エースに「投手コーチ」の肩書がつく可能性はある。

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菅野の後輩で、戸郷に次ぐ準エースとして臨む山崎伊織が気を吐いている。どうやら、東海大の「鬼先輩」として厳しく接していた原前監督の退任がプラスに働いているようで……。

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