「鬼滅」に憧れ伸ばした髪、誰かの役に 七戸天舞君(青森市・横内小2)がヘアドネーション

父親の純一さん(右)にヘアドネーションで寄付する髪を切ってもらう天舞君
【写真左】ヘアドネーションで髪を切る前の天舞君【同右】切った髪束を手にする天舞君

 青森Oceanライオンズクラブ(青森市)の社会奉仕活動の一環として、同市の七戸天舞(てんま)君(横内小学校2年)が3月28日に、伸ばした髪を子ども向けウィッグに役立ててもらう「ヘアドネーション」に参加した。同ライオンズクラブによると、男子がヘアドネーションに協力するのは珍しいという。

 カットサロンで働く父親の純一さんが、天舞君の髪を長さ30~40センチほどの束に分け、ゴムで縛った。家族や友人らが束のまとまりを生かすよう気をつけ、順番にはさみを入れた。切り終えた髪の毛は12束になった。

 天舞君は、人気アニメ「鬼滅の刃」のキャラクターに憧れて、2021年から髪を伸ばし始めた。「髪が伸びてきた時に、パパとママにヘアドネーションのことを教えてもらって、やってみようと思った」と話した。

 ヘアドネーションは、小児がんの治療や先天性の脱毛症、不慮の事故などで髪の毛を失った子どもたちに、寄付された髪で作ったウィッグを贈る奉仕活動。1人分のウィッグを作るために、30人分ほどの毛髪の寄付が必要とされる。

 地域のライオンズクラブの取りまとめを行っているキャビネット事務局の来海伸博さんは「ヘアドネーションを知らない人も、まだ多い。社会奉仕の一つの方法として、活動を広げていきたい」と語った。

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