ヒラメ、タラコで新商品 青森・八戸市の水産加工2社、市の補助活用し開発

マルヌシが開発した「ヒラメ漬け丼」
五戸水産の「八戸産たらこ使用 いかとたらこのおかずラー油」(手前)など三つの新商品

 八戸市水産物ブランド戦略会議(佐々木伸夫座長)が3月26日、同市の八戸パークホテルで開かれた。同市のマルヌシ(地主裕太社長)と五戸水産(五戸睦子社長)が、2023年度に市補助制度を活用して開発した水産加工食品を披露。委員5人が試食し、改善策などをアドバイスした。

 マルヌシが開発したのは、解凍してご飯の上にのせてすぐ食べられる「ヒラメ漬け丼」。坂本寛製造部長は「本県に水揚げされたヒラメを下処理の後に熟成、手でカットしており熟練の技術が必要。試行錯誤を重ねやっと出来上がった」と説明した。

 委員からは「真空パックでこれほどの鮮度は秀逸」「ネット向けに他の丼も開発、シリーズ化してセットで売る検討を」「お勧めの食べ方やトッピングをパッケージに表示しては」などの意見が出た。

 五戸水産の五戸社長は、マダラのタラコを使った「八戸産たらこ使用 いかとたらこのおかずラー油」など三つの新商品を紹介。「ラー油」については「未利用魚で加工品を作りたいと思っていた。特有の臭みを取る工夫をした」と語った。委員は「辛さの感度は個人差があるので、辛さを2段階にした方が良い」「ネーミングが面白い」などと助言した。

 全体に対する意見では委員から「もっと八戸を訴求できるパッケージに」「インバウンド客が増える中、日本製と明記すべきだ」との提案があった。佐々木座長は取材に「2社とも素材の良さを引き出しており、熱意と技術力の高さをあらためて感じた」と話した。

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