「サッカー選手はじめ、世界中の皆さんが影響」官房長官も言及 「キャプテン翼」漫画連載終了に惜しむ声続々...作者は英語でも感謝の発信

漫画家・高橋陽一さんによるサッカー漫画「キャプテン翼」(集英社)の漫画連載が2024年4月4日発売の「キャプテン翼マガジンvol.20」(集英社)をもって終了した。

連載はネーム形式で続くとしているが、人気作品のひとつの区切りに、SNSでは惜しむ声が相次いでいる。林芳正官房長官も、この日夕の記者会見で言及した。

「あまりの反響の大きさに驚くと同時に、改めて皆さんへの感謝を感じています」

高橋さんは3日、漫画形式での最終回についての思いをXで明かした。

「連載最終話を描き終えた今は、すべてを描き終えてホッとしているのと、この先やっと"〆切"というものがない生活を送れるという解放された気分でいる状態にあります」と率直な気持ちを明かし、「これで漫画家は引退しますが、絵を描くこと、ストーリーを考えることはまだ好きなことなので、それらはこれからも続けていくつもり」とした。

4月4日には、

「あまりの反響の大きさに驚くと同時に、改めて皆さんへの感謝を感じています」

改めて感謝をポスト。5日朝には、同様の内容を英語でも書き込んだ。

作品は新たに立ち上げるウェブサイト「キャプテン翼WORLD」で、鉛筆描きの「ネーム形式」で週刊連載していく予定であり、「『キャプテン翼』の物語はまだ終わりません!それは事実です」としている。

物語は続くものの、日本国内でのサッカーブームを巻き起こした作品がひとつの区切りを迎えるとあって、SNSでは「キャプ翼でどれほどの世界的スター選手が生まれたことか。漫画の影響力って計り知れない。すごいことだなぁ」「そうかあ、キャプ翼が、、、時代が流れてるんだなあ」など惜しむ声が相次いでいる。

林官房長官も4日夕の定例会見で、記者からの質問に答える形で、「コミックスの世界累計発行部数が9000万部に達し、アニメ化・映画化・ゲーム化なども行われていると承知をしている」と応じ、

「国内外の本当に有名なサッカー選手をはじめ、世界中の皆さんが影響を受けており、そのキャラクター、主人公の翼を含めて広く愛されているという印象を持っている」

と話した。

「間違いなく日本サッカーを盛り上げてくれました」

連載終了を受け、サッカー関係者をはじめとする著名人も続々とSNSでメッセージを発信した。

元サッカー選手の諸江健太さんは「高橋先生、43年にわたる連載お疲れ様でした!」と労いのコメントを寄せた。

元フットサル日本代表でフットサル選手の横江怜選手は、高橋さんの直筆イラストを添え「間違いなく日本サッカーを盛り上げてくれました。それは変わることなく、これまでも! そしてこれからも! 小さい頃からキャプテン翼が大好きでした。そして何よりも、先生に描いていただいたものは宝物です」とつづった。

元フットサル日本代表の稲葉洸太郎さんは「自分もキャプテン翼で育ちました!」と明かし、「そして、そんなキャプテン翼に古川洸太郎としてGOLDEN-23の日本代表にフットサルから選出され、キャラクターとして登場させていただいたのは、一生の宝です。今まで出していただいたメディアの中で間違いなく上位の嬉しさでした! 青春をありがとうございました!」と感謝をつづった。

サッカーの名門・船橋市立船橋高等学校サッカー部出身の人気お笑いコンビ「ペナルティ」のヒデさんは4日、高橋さんとのツーショット写真を添え「先生、43年間ありがとうございました」とした。

「キン肉マン」で知られる漫画家のゆでたまごさんは「同い年でジャンプの黄金時代を闘ってきた盟友、陽一くん お疲れ様です」と呼びかけ、「わたしたちはまだまだ続けます。(お金ないから)」と冗談めかした。

ジャーナリストの曽我太一氏は「キャプテン翼(アラビア語:キャプテン・マージド)はガザでも人気だった。ガザのハンマームで隣に座った地元の人が『日本のマンガが好きだ』と言うので、『キャプテン・マージドとか?』と聞くと、『アッラー・アクバル!(あれは、素晴らしい!的な)』と。世界的な金字塔だと思う」としている。

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