東京五輪で日本と対戦…海外サッカー選手が銃撃事件で死去「A代表デビュー間近」

東京五輪にも出場したルーク・フルール【写真:Getty Images】

南アフリカのサッカー選手フルールが事件に巻き込まれ命を落とす

2021年に行われた東京五輪で、サッカーの南アフリカ代表として出場していたDFルーク・フルールの訃報が飛び込んできた。現地時間4月4日、所属先の南アフリカ1部カイザー・チーフスが公式発表。悲しみを露わにしている。

フルールは母国でプロキャリアをスタートさせ、21年の東京五輪では南アフリカ代表としてU-23日本代表ともグループリーグ初戦で戦った。23年10月よりカイザー・チーフスでプレーしていたなか、事件に巻き込まれたという。

クラブ公式の発表によると、現地時間4月3日の夕方にヨハネスブルグで起こった事件の襲撃で命を落としたとされる。「早すぎる悲劇的な訃報に接し、深い衝撃と悲しみを覚えている。この非常に困難な時期に、彼の家族と友人に心から哀悼の意を表します」とメッセージを綴った。

英公共放送「BBC」も「銃撃はヨハネスブルグ郊外のフロリダにあるガソリンスタンドで起こった」と悲惨な事件を報道。「24歳のフルールは見知らぬ武装集団に声をかけられ、車から降りるよう命じられた。容疑者の1人は銃撃の後、フルールの車とともに現場から逃走したと伝えられている」と、状況を説明した。

記事では「彼はA代表ではまだプレーしていなかったが、デビュー間近と報じられていた」と、活躍が期待された選手だったことも伝えつつ、南アフリカサッカー協会のダニー・ジョルダン会長のコメントも紹介している。

「私たちはこの若い命が亡くなったという、胸が張り裂けそうな、壊滅的なニュースで目を覚ました。これは彼の家族、友人、チームメイト、そしてサッカー界全体にとって大きな損失だ」

「BBC」は「南アフリカでは近年、銃乱射事件が頻発している。警察のデータによれば、同国は世界で最も殺人事件が多い国の1つだ」と、治安の悪化する国の現状にも触れていた。(FOOTBALL ZONE編集部)

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