【2024年】4月の株式市場の傾向

4月は他の月と比べて株式投資に適している月なのか? ここでは2000~2024年までの過去の株価データを使い、4月の株式相場の傾向と4月に上がりやすい銘柄を調べてみました。

4月が他の月と比べて株式投資に適しているのかを検証

4月は他の月と比べて株式投資に適している月なのでしょうか? まず4月の株式市場の傾向を調べるため、下記のような簡単な検証を行いました。

検証条件

■検証対象:全銘柄 ■検証期間:2000年1月1日~2024年2月29日 ■1銘柄当たりの投資金額:20万円 ■買い条件:3月末の寄り付きで買い ■売り条件:25日経過後、翌営業日の寄り付きで売り 全銘柄を対象に3月末に買って25日経過後に売却した場合、どれくらい利益や損失があったかを過去データで調べた結果が以下の通りです。

検証結果

システムトレードの達人

勝率:50.67% 勝ち数:42,576回 負け数:41,451回 引き分け数:1,714回 平均損益(円):4,422円 平均損益(率):2.21% 平均利益(円):20,233円 平均利益(率):10.12% 平均損失(円):-11,636円 平均損失(率):-5.82% 合計損益(円):379,104,331円 合計損益(率):189,552.25% 合計利益(円):861,432,967円 合計利益(率):430,726.57% 合計損失(円):-482,328,636円 合計損失(率):-241,174.32% PF(プロフィット・ファクター):1.786 平均保持日数:27.35日 勝率50.67%、平均損益率+2.21%とかなりの好成績です。このような結果となった背景としては、以下の点が挙げられます。 ・3月末(年度末)に企業が保有する株式や投資信託をいったん売却し、決算書に載らないようにする傾向にあるため、それらの企業による買い戻しが4月は起こりやすい点 ・年金、生保などの機関投資家が、年度始めのリバランス(株式組み入れ比率の調整)で日本株を買いやすい傾向にある点 そのため、4月は他の月と比べて株式投資に適している月といえるでしょう。

4月相場で勝ちトレード数の多かった銘柄一覧

では次に、4月相場で勝ちトレード数の多かった銘柄を見てみましょう。

システムトレードの達人

図では、4月相場で勝率85%以上ある銘柄をまとめてみました。 「産業ファンド投資法人<3249>」「B-R サーティワン アイスクリーム<2268>」といった銘柄に資金が集まっており、株価が上がりやすいと考えられます。 これらの銘柄に注目することで、リスクが低く、リターンの高い投資ができると期待できるでしょう。 (このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします) 文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー) 国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。『夕刊フジ』3年連続 株-1グランプリ グランドチャンピオン。 (文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー))

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