プレーのたびに徴収され、税収は年間500億円といわれているゴルフ場利用税 なんで払っているの?

関東の某ゴルフ場のレシート。他、消費税もかかる

そもそもゴルフ場利用税とは、何か? 答えは「ゴルフ場のコースでプレーする利用者に対して、ゴルフ場のある都道府県が課している地方税」のこと。「1日あたりの定額」でかかるものだ。

税金を納める仕組みとしては、ゴルフ場の運営者が利用者から税を徴収し、各都道府県に納入するという形が取られている。税収の3割が都道府県の収入となり、7割が市区町村に交付されているという。ちなみに、打ちっぱなしなどのゴルフ練習場の利用には、ゴルフ場利用税はかからない。
 
では、ゴルフ場を利用すると税金がかかるのはなぜなのか? 総務省によれば、ゴルフ場利用税は下記の理由から課されている。
 
・ゴルフ場が、開発許可、道路整備、防災、廃棄物処理などの地方公共団体の行政サービスと密接な関連を有していること
・ゴルフ場の利用料金は、他のスポーツ施設の利用料金と比較して一般に高額であり、その利用者の支出行為には、十分な担税力が認められること
(出典:ゴルフ場利用税|総務省)
 
ゴルフ場の開発や運営には行政サービスの側面があること、そしてゴルフが贅沢なレジャースポーツと認識されていることが、ゴルフ場利用税がかかる理由と言えそうだ。
 
ところでゴルフ場利用税はゴルフのプレー代にかかる消費税とは別にかかる税金であることから、「二重課税に当たるのでは?」と問題視されており、これまで撤廃の議論が行われてきた。
 
ゴルフ場運営者やプレーヤー視点では撤廃されるに越したことはない。だが一方で、ゴルフ場利用税全体の税収額は年間約500億円と言われており、前述したように、その3割が都道府県の収入、7割が市区町村に交付されている。撤廃の議論は継続されているようだが、自治体の貴重な財源であることから、現在も廃止される予定はない。
 
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