藤沢署 新署長に島村氏 「感謝」胸に集大成 藤沢市

藤沢警察署の新署長に前県警本部総務部留置管理課長の島村雅夫氏=写真=が先月19日付けで着任した。

刑事、機動隊、警務部門を柱に警察官人生を歩んできた。特に刑事部門では、2011年の県暴力団排除条例に基づく海の家への初の勧告に携わるなど、長年暴力団対策に取り組んできた。

藤沢署への着任は警務課長を務めた14年以来10年ぶり。人口増が続くまちの今に触れ、「きれいで賑わいがある。魅力があるから人が集まるのだと思う」と印象を話す。

「迷ったら原点に返ろう」。訓示でそう述べた。警察には犯罪に限らずさまざまな案件が舞い込む。判断に迷うこともあるかもしれない。「なぜ通報したのか、自分は何のためにいるか。当事者の身になれば、自ずと答えは見えてくる」。かつて被害者支援に携わった経験がそう語らせる。

署長室に飾る色紙には知人にしたためてもらった「感謝」の文字。110番通報一つとっても、警察業務は住民がいなくては成り立たない。だから署の運営にあたっても感謝の心を忘れてはならないとの戒めを込めた。

自身最後の任地。警察官人生の集大成として、職務を全うする。学生時代から続ける柔道は2段の腕前。趣味は革細工。59歳。警視。

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