市役所への電話「録音しています」相手に通知 かつて爆破予告も、犯罪や不当圧力防止へ

長浜市役所

 滋賀県長浜市は、庁舎と外部との通話について録音している旨を相手に明示する音声ガイダンスの発出を1日から始めた。録音していることを相手に意識してもらうことで犯罪防止や不当圧力排除につなげたいとしている。

 市は、2015年10月の庁舎爆破予告事件を受け、本庁舎通話録音装置等取扱要綱に基づいて16年3月から発受信とも通話を録音している。音声をはじめ通話日時や相手の電話番号なども記録している。録音装置の管理は個人情報保護法に基づいて適正管理するとし、総務課長が管理責任者を務める。22年には当時の市議が職員らに威圧的な言動をした問題もあり、今回、録音の運用を改めた。

 これまで24時間としていた通話記録保存期間を30日に延長したほか、庁内への録音情報提供にあたっては申請様式を定めるなど手続きを明確化した。音声ガイダンスは通話開始前に流すが、市が受信する場合のみで、市側から発信した場合は従来通りガイダンスはしないとしている。

 詳細は市のホームページに掲出している。市総務課は「品質向上や犯罪防止などの観点から録音にご理解願いたい」としている。

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