スーパーで今日購入した「刺身」が腐ってた! レシートはあるので「返品」しても大丈夫ですよね?

返品できるかどうかは店次第

スーパーで購入した物の返品について、日本では店側が応じる義務や法律の根拠はありません。つまり、返品はあくまでも店側のサービスといえます。

ちなみに、返品というと「クーリング・オフ」を思い浮かべる人もいるかもしれません。クーリング・オフとは、いったん契約の申し込みや締結をしても、一定期間内であれば申し込みの撤回や解除ができる制度です。

しかし、クーリング・オフの対象は訪問販売や電話勧誘など限られており、スーパーでの買い物は対象外です。

刺身は返品できない?

本題の「購入した刺身が腐っていた」場合の返品ですが、刺身のような生鮮食品は多くの場合は返品できません。なぜなら、一度購入して家に持ち帰ってしまうと、保管状況によっては鮮度がかなり悪くなるためです。

「家に帰ってすぐに冷蔵庫に入れた」などと話しても、店側からすると本当かどうかは判断が難しいと考えられます。当日購入した腐った刺身とレシートを持参すれば、交換に応じてもらえる場合もあるかもしれません。

スーパーで返品できる条件

刺身などの生鮮食品は返品が難しい場合が多いですが、反対にどういった場合は返品が可能なのでしょうか。

まず前提として、返品にはレシートが必要です。レシートがなければ、そのお店で本当に購入したかどうかが分からないためです。

また、未開封の商品、買ってすぐだったもの、常温保存できるものなどは、不良品と分かれば返金してもらえる可能性が比較的高いでしょう。

反対に、一度でも開封してしまうと返品は難しくなり、また賞味期限が切れてしまった食品なども、返品に応じてくれるお店は少ないと考えられます。

鮮度の高い刺身を選ぶコツ

ここまで見てきたとおり、刺身はいったん購入してしまうと、たとえ腐っていることに家で気がついたとしても、返品できる可能性は高くありません。そのため、スーパーで刺身を購入する際は、新鮮な商品を選ぶ必要があります。具体的にどうすれば良いのでしょうか。

新鮮な刺身の購入方法としては、刺身にする前の状態である「さく」があれば、さくの商品を選ぶことです。魚の劣化は、切った断面が空気に触れることで加速します。そのため、刺身の状態のほうが、さくの状態よりも劣化が早いです。さくの場合は自宅で切る分の手間はかかりますが、刺身の状態よりは新鮮な可能性が高いといえます。

刺身の状態で購入する場合は、魚の身から出る赤い液体、いわゆる「ドリップ」の量でも鮮度を判断できます。ドリップは時間が経てば経つほど身から出ますので、ドリップが多いとそれだけ鮮度が落ちている可能性があります。

また、パックに記載されている加工日が購入日のものを選ぶほうが、当然ながら鮮度が高いといえるでしょう。

まとめ

スーパーで購入した刺身の返品は、店側に明らかな非がある場合以外は難しいかもしれません。刺身を購入するときには、可能な限り返品リスクが低そうな商品、鮮度が高い商品を選ぶようにしましょう。

出典

独立行政法人 国民生活センター クーリング・オフ

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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