イスラエル、ガザ北部の検問所再開へ 人道物資搬入を拡大

[エルサレム/ブリュッセル 5日 ロイター] - イスラエルの戦時内閣は4日夜、パレスチナ自治区ガザへの人道物資の搬入を拡大する措置を決定した。ガザ北部のエレズ検問所の再開およびイスラエル南部のアシュドッド港の一時利用を承認した。バイデン米政権がイスラエルへの支援継続に条件を付けることを示唆していた。

エレズ検問所は昨年10月のイスラム組織ハマスによる急襲で破壊されてから閉鎖している。声明によると、カレムシャロム検問所を経由したヨルダンからの援助物資搬入を拡大することも承認した。

バイデン大統領は4日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談した際、支援団体や民間人の安全確保に向け即時行動を取るよう要請した。

イスラエルの決定を受け、ブリンケン米国務長官は5日、米国はイスラエルによるガザへの人道支援拡大の取り組みを歓迎するが、成否はガザの状況改善という結果で判断すると述べた。

また、欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は5日、イスラエルによる検問所再開の決定は「ガザの飢餓を防ぐのに十分ではない」と短文投稿サイトのX(旧ツイッター)に投稿した。

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