難関の「スーパーカブ」を小5の3人が取得 沖縄のボーイスカウト活動で 「災害時に役立てたい」

40のチャレンジ章を獲得し「スーパーカブ」になった(左から)白方滉さん、伊藤琳太朗さん、岩崎史典さん=3月31日、与那原町の聖クララ修道院

 ボーイスカウト活動をする県内の小学5年生3人がこのほど、知識や技能を深める40のチャレンジ章全てを履修して「スーパーカブ」の称号を手にした。県内では年間1人いるかどうかという。制服とたすきに40のバッジを着けた3人は、誇らしげな表情で3月31日の表彰式に臨み「学んだ知識は災害時などに役立てたい」と語った。(運動部・又吉健次)

 称号を手にしたのは沖縄カトリック小5年の白方滉さん=沖縄市、長田小5年の伊藤琳太朗さん=宜野湾市、琉球大学付属小5年の岩崎史典さん=与那原町。

 ボーイスカウトは学年で呼び名が変わり小3~5年は「カブスカウト」と呼ばれる。カブでは知識や技能習得を通して個性を伸ばそうと5分野40課目を学び、全て履修した人は「スーパーカブ」とたたえられる。

 与那原第1団所属の岩崎さんは2022年、スーパーカブになった先輩を見て「かっこいい」と憧れたという。ものづくりが好きで「修理博士」の課目が楽しく、履修後にバッジが増えて「スーパーカブに近づくことがうれしかった」と笑顔を見せる。

 伊藤さんは人を驚かせ楽しませる「マジシャン」の課目に夢中になった。所属する団に岩崎さんがいたことで、くじけそうになった時も「仲間がいるから頑張ることができた」と語る。

 沖縄第1団の白方さんは気温や風向を1カ月間記録する「気象学者」の取得が大変だったと振り返る。「スキー選手」は北海道旅行で達成し「滑って転んで楽しかった。得た知識は友達が何かを分からない時に伝えたい」と喜んだ。

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