ビタミンや食物繊維がたっぷりと含まれている上に、さまざまな調理方法がある、ナス。
スーパーマーケットなどで基本的に通年流通していることもあり、手に入れやすいのも長所の1つといえるでしょう。
身近な食材のナスですが、何に使おうかと悩んでいるうちに、うっかり傷んで変色させてしまった経験はありませんか。
実は間違えている人も多い『ナスの正しい保存方法』
日本の農業を管理している農林水産省は、食材に関するさまざまな情報をウェブサイトで発信しています。
ウェブサイトでは、多くの消費者から寄せられるという食材に関する『よくある質問』と、その回答も紹介。
ナスに関する相談では、こういったものが多いといいます。
「ナスを冷蔵庫で保管していたけれど、切ったら中が茶色になっていた」
ナスをカットすると、断面に見える種の部分が、茶色や黒色に変色しているケースがあります。
上記の写真では軽度の変色ですが、場合によっては断面全体が茶色っぽくなったり、種が真っ黒になったりしてしまうことも。人によっては、食べるのを断念してしまうでしょう。
実は、こういったケースは正しい保存方法をとれば防ぐことができるのだとか。農林水産省は、以下のようにアドバイスをしています。
茄子は高温と多湿を好み、低温と乾燥を嫌うため、冷蔵庫保管すると低温障害を起こして種が黒くなり、傷みやすくなります。
そのため、空気に触れないよう新聞紙に包み、暑い時期以外は常温で保存しましょう。
また、切り口が空気に触れると茶色に変色するので、調理する直前に切るか、切った後に水にさらすようにしましょう。
野菜を購入した際、冷蔵庫の野菜室で保管をする人がほとんど。そのため、ナスも当たり前のように冷蔵庫に入れているのではないでしょうか。
しかし農林水産省によると、夏などの暑い時期を除き、ナスを冷蔵庫で保管するのは推奨できないのだとか。
つい「食材は冷やして保存したほうが長持ちする」と思い込んでしまいますが、暖かい地方で育てられたものや、ナスなどの食材は、冷やすと低温障害を起こしてしまうこともあるのだそうです。
なお、低温障害でナスの種が変色してしまっても、食べることは可能。とはいえ、料理は見た目も重要なため、できれば変色を防ぎたいですよね。
気温が高い時期を除き、ナスは新聞紙などで包んだ上で、常温での保存を意識してみてください。
[文・構成/grape編集部]
出典
農林水産省