不法投棄や煙や臭いの苦情多く …火を使わないことに「満足」多数 円山公園の花見 火を使ったBBQ禁止

春は花見客で賑わう札幌の円山公園。札幌市はコロナが収束した今年も花見期間中の火の使用を禁止することを決めました。一体なぜなのでしょうか。

井元小雪記者)

「雪がまだ残る円山公園。桜の時期には多くの人で賑わいますが、今年もバーベキューなど火を使うことはできません」。

札幌のお花見の名所、円山公園。円山公園といえば、桜を見ながらバーベキューを楽しむのが春の風物詩でした。

今年は、コロナの5類移行後初めて迎えるお花見。札幌市は4日、今月27日から来月6日までの花見期間について、飲食や宴会は可能とするものの、去年に引き続き火の使用を禁止すると発表しました。

札幌市民)「楽しみにしていた人は残念かなと思うが、うちは家でこじんまりと(バーベキュー)をやる」。

近所に住む人)「(火の使用禁止は)いいんじゃないですか。臭いがすごいんですよ、上がってきて」。

札幌市民)「全面禁止じゃなくて、ある程度、区域を区切るとか、あいだをとる方法もあるのかな」。

火の使用禁止の理由として市は、『利用マナーに課題がある』ことや、『昨年度の花見客へのアンケートで、火を使用しないことに「満足」と回答した人が多かった』ことをあげています。

札幌市建設局みどりの推進部・山口恭章係長)

「ゴミの不法投棄やトイレが間に合わなかったりする方が近くの民間の施設に入ってしまったり、煙や臭いの苦情もあって利用マナーに課題があった」。

円山公園にある倉庫を見てみると、そこには、レンタル用に準備していたバーベキュー用コンロが積み重なっていました。

札幌市公園緑化協会・伊藤隆紘主任)

「楽しみにしている声も多く寄せれられているので、残念という気持ちもあるのも半分、ただ苦情めいた臭いとか煙とかの声もあるとしょうがない判断」。

200個あるコンロの一部は2020年の花見シーズン前に購入したもので、コロナ禍でまだ一度も使われていません。

札幌市公園緑化協会・伊藤隆紘主任)

「また今後バーベキューをもう一回できるようになるのも、まったく可能性ないというわけではないと思うので、ある程度の数はこちらで引き続き保管しておこうかなと考えている」。

来年以降も火の使用は禁止となるのでしょうか。

札幌市建設局みどりの推進部・山口恭章係長)

「基本的には来年以降も今年と同じような形で、火気禁止で開放ということにしたいと思ってます」。

もくもくと煙が立ち上る円山公園の花見は過去のものとなりじっくり桜を楽しむ場所になるようです。

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