台湾地震、孤立の日本人親子救助 新たに2遺体発見、11人捜索

救助後、台湾の人々に感謝して手を合わせる娘(右)と母親の日本人親子=5日、台湾東部・花蓮(共同)

 【花蓮共同】台湾東部沖地震で台湾当局は5日、新たに2遺体を発見したと明らかにした。生存率が大幅に下がるとされる災害発生後72時間となる6日朝を前に、花蓮県内の山間部で連絡が取れなくなっている11人の捜索に全力を挙げた。日本人女性2人の親子が5日、ヘリコプターで救助された。けがはないという。

 当局は交通が寸断され孤立している600人超を脱出させるため道路の復旧を急いでいる。病気の人らはヘリで救出している。

 消防当局によると、これまで確認された死者は10人、負傷者は約1100人。この日見つかった2遺体の身元が判明すれば、死者は計12人になる。当局は身元判明まで地震の犠牲者としてカウントしないという。

 連絡が取れなくなっていた人たちのうち5日に7人の消息が確認された。

 孤立しているのは5日午後6時半(日本時間同7時半)時点で、国立公園内の「天祥晶英ホテル」の宿泊客や従業員計約390人のほか、寄宿型の小学校の児童や教員計60人など。ヘリで食料や水などの物資を送っている。

道路をふさぐ、地震の影響で発生した土砂崩れ=5日、台湾東部・花蓮(共同)

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