パーソルキャリア、小中学校向けキャリア教育プログラムの2024年度参加校を募集開始

パーソルキャリアは、同社が全国の小学校・中学校に無償で提供しているキャリア教育 講師派遣授業(出前授業)「“はたらく”を考えるワークショップ」において、2024年度の参加校の募集を開始したことを、3月28日に発表した。

「“はたらく”を考えるワークショップ」は、小学4年生~中学3年生を対象にしたキャリア教育プログラム。同社は、各校の要望に応じて、「はたらく」に目を向ける「動機づけプログラム」、職業体験プログラム「しごとリアル@キャリアアドバイザー by doda」、業界研究プログラム「しごと市場 by doda」、体験活動の学びを深める「職業体験前後プログラム」などを全国の小中学校に無償で提供している。

いずれのプログラムも、キャリアオーナーシップを身につけてもらうことを目的としており、数多くの職業を知ることの大切さや、「何に」なりたいかではなく「なぜ」なりたいかを考えることの大切さを伝える。また、すべてのプラグラムがオンライン授業にも対応。コロナ禍以降「はたらく」の当たり前が変化している中で、これからの社会を自分らしく生き抜いていくために、子どもたちが今すべきことは何なのかについて一緒に考える時間も設ける。

ほかにも、ITリテラシー教育や食育、環境教育など他業種の企業の出前授業と組み合わせた「企業間連携『生きる力』をはぐくむ講師派遣授業プログラム」の開発・提供にも取り組んでいる。

プログラムの実施に興味のある教育機関は、公式サイトの問い合わせフォームから連絡する。

「動機づけプログラム」は、未来の自分について考えはじめる際に知っておいてほしいポイントを、1回の授業の中に凝縮したエントリープログラム。「はたらく」ということに対してポジティブな目を向けることに重点を置き、単なる「職業選択」ではない、キャリア形成の土台となる心のあり方を、自分の中に見つけてもらうことを目的としている。「仕事ってどれくらいの数があるんだろう?」「どんな仕事があるんだろう?」と探求心をくすぐる投げかけからはじめ、対話やグループワークを通じて自身と社会との関わりを見いだし、自らが責任を持って進む道を決めることの大切さを伝えていく。対象学年は小学4年生~中学3年生で、必要コマ数は2コマ(約90~100分)。

職業体験プログラム「しごとリアル@キャリアアドバイザー by doda」では、同社のサービスを支える職種である転職サービス「doda」のキャリアアドバイザーとして、転職希望者の情報を集め、最適な求人を紹介するまでの流れを体験してもらう。架空の転職希望者のプロフィールから、希望者の転職やキャリアの軸を探って、希望にマッチする求人を探す。求人の紹介を通じて、人材業界の仕事だけでなく、さまざまな業界や職種を学ぶことができる。オンラインにも対応しており、対象学年は中学1年生~3年生(小学生応相談)で、必要コマ数は3コマ(約150分)。

職場体験プログラム「しごとリアル@リクルーティングアドバイザー by doda」では、同社社員の代表的な職種である転職サービス「doda」の法人営業職「リクルーティングアドバイザー」の仕事を体験できる。架空の企業設定において、採用企業の情報収集、魅力的な求人票を作成するまでの流れを体験する。プログラムは生徒同士のグループワークを中心に展開し、個人の視点だけでなく企業の視点で「求める人材像」を見ることで、社会で求められる力を楽しみながら学ぶことができる。オンラインにも対応しており、対象学年は中学1年生~3年生(小学生応相談)で、必要コマ数は3コマ(約150分)。

業界研究プログラム「しごと市場 by doda」は、自身の転職や同社でのサービス提供を通じてさまざまな業界を経験しているパーソルキャリアの社員たちが、これまで経験した業界や仕事のやりがい、最初に入社した会社から現在に至るまでのキャリアの変遷などを紹介する。社員との対話を通じて、将来のキャリアについて考えていくプログラム。一度に複数の業界・業種の話を聞くことができ、児童生徒が興味のある分野を自分で選ぶことも可能。「なりたい職業」を考えるキャリア教育機会だけでなく、「かかわりたい領域(業界研究)」という視点を提供する。また「転職経験者による前職の業界紹介」を通じて、転職という選択も含めたリアルなキャリアの築き方を知ることもできる。オンラインにも対応しており、対象学年は中学1年生~3年生(小学生応相談)で、必要コマ数は3コマ(約150分)。

「職業体験前後プログラム」は、学校主体で実施される職業体験の前後に行うプログラム。職業体験をきっかけに、自らの意思で人生を選択する力を育んでいけるよう、多角的にアシストする。体験前は、一人ひとりの意欲を高める内容となっており、何のために実施されるのかを子どもたちと一緒に考え、目的を明確にし、体験当日に必須となる「質問する力」も身につけていく。体験後は、より学びを深めるために、ただの感想にとどまらない「振り返り」を行い、体験から受け取ったことを言語化して、その後の実生活に紐づけていく。対象学年は中学1年生~3年生(小学生応相談)で、必要コマ数は事前2コマ(約100分)、事後2コマ(約100分)。

聞く力を育むプログラム「おとなインタビュー」では、子どもたちが、第一線で活躍する大人(パーソルグループ社員)に、仕事やこれまでのキャリアなど、自分たちが大人になる上で知っておきたいことをインタビューする。普段はなかなか聞けない私生活の話から「仕事とは何か?」といった深い質問まで、個人的な体験に基づく生き生きとした話を聞き出すことで、たくさんの学びを持ち帰ることができる。また、学校での職業調べの前に行うことで、質問の観点や仕方が変わり、より深い職業探索につなげることも可能。対象学年は小学4年生~中学3年生(小学生応相談)で、必要コマ数は2コマ(約90~100分)。

「習慣づけワーク」は、すぐに活かすというよりも、よく生きるための習慣を学ぶ発展プログラム。信頼構築のシステム、セルフコントロール、質問力などを、ワークを通じて学び、自身の行動を振り返り、習慣を磨いていくことを目的としている。新入社員や若手ビジネスパーソンも学ぶような内容を小学生にもわかりやすく伝え、先生方と共に学校生活を通じて定着させていく。対象学年は小学4年生~6年生で、必要コマ数は2コマ(約90~100分)。

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